[2014]中部オープン(最終日成績表、記事)

2014.09.05

第44回 中部オープンゴルフ選手権競技

開催日/平成26年9月3~5日
会場/四日市カンツリー倶楽部
距離/7305ヤード、PAR72
参加人数/150名(プロ114名、アマ36名)(うち欠場プロ6名、アマ1名)
天候/曇り

最終日(9月5日)成績表・・・・・button_report_result

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岸本翔太が通算7アンダー、悲願の初V

ベストアマは、総合2位タイの岡崎錬選手

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中部オープンの決勝ラウンドは、心配された雨も時折ぱらついただけで、風もなく、気温も30℃以下の薄曇りに恵まれました。決勝ラウンドに進出したのは80人。その内訳はプロ65人、アマチュア15人(うち大学生4人、高校生6人、中学生3人)と、ジュニアを中心としたアマチュアが多く残りました。

試合は、前日までのスコアが接近していたこともあり、勝負の行方は、最後までもつれました。
2日間を3アンダーでまとめ通算6アンダーでスタートした鍋谷太一が前半を思うように伸ばせずイーブンパーとする一方で、前半を3アンダーと勢いよく伸ばしてきたのが中村匡志とアマチュアの岡崎錬選手でした。スコアは、前半を終えた時点で、通算6アンダーが首位で、鍋谷太一と、中村。1打差の通算5アンダーで岸本翔太、岡崎選手、さらに通算4アンダーに鈴木康正、比嘉拓也、通算3アンダーに花岡和典が続きました。
後半に入り、スコアは目まぐるしく変わりました。10番Hで岸本がバーディを奪い通算6アンダーとして首位に並ぶと、中村は10番Hから3連続ボギーで通算3アンダーに後退、14番Hで鍋谷がボギーをたたき、ここで岸本が単独首位に立ちました。鍋谷は16番Hでもボギーとし通算4アンダーに、中村は14番H、15番Hの連続バーディで通算5アンダーまで戻しました。
前の組では岡崎選手は通算5アンダーで迎えた17番Hでボギーをたたき通算4アンダーに、鈴木はここでバーディパットを沈め、通算5アンダーに伸ばしました。まだまだわからないと思われた勝負でしたが、この17番Hで、最終組の岸本が第3打を40センチにつけ、通算7アンダーに伸ばしたのです。2位の中村に2打差をつけ、ほぼ優勝を手中に収めたと思われた最終18番H。岸本の第1打は、右のバンカーへ。そして、第2打をグリーンオーバー、一方、中村はピン右2メートルにオンし、一気にプレーオフの可能性が出てきました。皆の視線が岸本のアプローチショットに注がれた時、突然、大粒の雨が降り出しました。雨が降る中、放たれたショットは、ピン50センチにぴたり。岸本はきっちりパーパットを決め、初優勝を手にしました。
中部オープンで常に上位に位置するも2位に甘んじていた岸本の初の栄冠。「ようやく、勝てました。もう勝てないのじゃないかと思ってたから、ほんとによかった」。賞金330万円とトロフィーを手に、満面の笑顔には安堵感が漂っていました。
優勝した岸本には、10月16日(木)~19日(日)に千葉県・千葉カントリークラブで開催される日本オープンへの出場権が与えられました。
また、ベストアマチュアは、通算5アンダーで総合2位タイに輝いた岡崎錬選手でした。

なお、中部オープンゴルフ選手権競技は、9月8日(月)深夜24時55分~25時50分、東海TVにて放映いたします。

op pro
総合の部入賞のみなさん

op ama

アマチュア入賞のみなさん

入賞者(敬称略)

優勝 岸本翔太 (グリーンヒル関)209=73、67、69(35、34)
2位T
*岡崎錬(中部日本パブ)211=72、70、69(33、36)
鈴木康正(呉羽)211=68、72、71(36、35)
中村匡志(ズバット)211=70、70、71(34、37)
5位T
花岡和典(triple a)213=71、71、71(35、36)
鍋谷太一(フリー)213=69、69、75(36、39)

アマチュアの部

優勝 岡崎錬(中部日本パブ) 211=72、70、69(33、36)
2位 白石大和(名倉) 216=72、73、71(34、37)
3位 川瀬翔也(中部学連) 217=70、73、74(37、37)
4位 中山絹也(リオフジワラ) 219=75、72、72(36、36)
5位T 大澤和也(グリーンヒル瑞浪) 221=74、75、72(36、36)
加藤勇希(中部日本パブ) 221=74、74、73(37、36)

ベストスコア賞

第1日/ 68  鈴木康正(呉羽)、院京幸太(G’sゴルフ)
第2日/ 67  岸本翔太(グリーンヒル関)
第3日/ 68  山内拓也(ぎふ美濃)、田中勝也(三鈴)

<インタビュー>

「ずっと2位ばかりで、もう優勝できないと思ってた」
岸本翔太(グリーンヒル関) 209=73、67、69(35、34)

DSC01598_s首位の鍋谷プロと2打差でスタートした岸本は、前半7番Hで15メートルのバーディパットを決め1打縮めた。続く8番H(390Y、パー4)で木の手前で左足下がりの第2打をグリーンオーバー、アプローチショットでワンピン手前につけ、それをなんとか沈めた。「ボギーでも仕方ないと思ってたんですが、パーで切り抜けられたことは大きかった」と岸本は、勝利への一歩だったと振り返った。後半に入り、いきなり10番H(430Y、パー4)でピン奥右手前3メートルからのバーディパットを決め、首位に並ぶ。その後、パーキープを続け、17番H(600Y、パー5)で第3打をピン手前40センチにつけ、バーディとして、単独首位に立ったのだ。「あのバーディは、40センチだったけど、難しいラインで危なかったんですよ」と岸本プロ。そして、2位と2打差で迎えた最終ホールでバンカーからの第2打がグリーン奥に行った時は、「砂ではじかれてトップ気味になってしまった。プレーオフもしかたない。ボギーでもいいと思ってました」と、なんだか達観した境地。というのも、これまで、何度も優勝を目の前に、取りこぼしてきた岸本ならではの感覚なのだろうか。 中部オープンでも何度2位に甘んじてきたことだろう。 悔しかった過去が、ついに払拭される瞬間。ピンにきっちり寄せたパーパットをさらりと沈めた。
「ずっと2位ばかりで、もう優勝できないんじゃないかと思ってました。下から若いプロがどんどん来るし。歳が行くほどに、勝ちにくくなるでしょ。我慢できましたね、今日は」と心から安堵した様子。2歳になる娘さんのためにも「簡単に予選落ちしてる場合じゃない。考え方も変わりましたね。我慢できるようになったのかなあ」。来週から5週連続でチャレンジが続く。中部代表として、日本オープンでの活躍を心から期待したい。(写真:応援に来たグリーンヒル関の福川社長と)

ベストアマチュア、総合2位タイ
岡崎錬選手(中部日本パブ:福井工大福井高1年) 211=72、70、69(33、36)

okazaki前半で3バーディで通算5アンダーに、後半17番Hでボギーをたたき、4アンダーとしたが、ギャラリーが待ち受けるテレビホールの最終18番Hで3メートルのスライスラインを決めバーディ、通算5アンダーでフィニッシュした。「後半にボギーが2つあったのを1つでおさえておきたかった。でも、この3日間、毎日スコアを伸ばせたことが価値あると思ってます」と冷静に笑顔で答えた錬くん。 全英ジュニアオープン、ユースオリンピックとナショナル候補選手として、世界の舞台を経験するなど、周りから注目される存在になった今、臆することなく、むしろ楽しんでいるのは今ドキ世代なのかな 。堂々の総合2位タイで入賞、ベストアマ獲得。高1でのベストアマは、2008年に中学3年で受賞した川村昌弘に次ぐ、歴代2番目の若さとなる。岡崎選手は来週13日、第14回 デュークオブヨークヤングチャンピオンズトロフィーに出場するため、スコットランドに出発する。

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