[2015]中部女子アマチュア(2日目)記事・成績表

2015.05.29

第45回中部女子アマチュアゴルフ選手権競技・第2日

開催日/平成27年5月28日(木)・29日(金)
会場/岐阜関カントリー倶楽部(西コース)
距離/6256ヤード PAR72
参加人数/168名(うち欠場10名)
天候/第1日:晴れ 第2日:曇りのち晴れ

成績表(2日目)・・・こちら(PDF)

プレーオフの末、高校2年生の福岡靖菜選手(芦原・福井工大福井高2年)が初の女王に

th_DSC_1827-1中部地区アマチュアの女王を決める中部女子アマチュアゴルフ選手権競技の決勝ラウンドが終了しました。朝のうちは曇り、午後になるほどに青空が広がった一日。昨日と同じ7時30分から、アウトとインのティーオフで始まりました。

第1日の首位は4アンダーの松田唯里選手(芦原・福井工大3年)、2位は2打差で、新木葉月選手(グリーンヒル瑞浪)、さらに1打差1アンダーに6人、イーブンパーに2人と続いていました。松田選手は昨年の日本女子学生チャンピオンであり、今年も中部の大学女子の競技で優勝もしている実力ある選手。安定したプレーで前半を1アンダー、通算5アンダーとし、首位をキープ。この時点で2位は3打差の通算2アンダー、前半33とした吉音羽選手(やまがた・岐阜聖徳高2年)と、34とした福岡靖菜選手(芦原・福井工大福井高2年)の二人、さらに通算1アンダーの4位タイグループにディフェンディングチャンピオンの小野祐夢選手(明智・帝京大可児高3年)、坂口悠菜選手(中部学連・名商大3年)がつけました。前半の危なげないゲーム運びに、松田選手の優位は変わらないだろうとの憶測も飛んだ後半、事態は一気に変わっていきました。松田選手が、11番H,12番H、さらに15番Hをボギーとして通算2アンダーに後退。この時、福岡選手が通算1アンダーで16番Hをプレー中でした。その差は1打。先はわからないと思った矢先、松田選手は16番H(483Y、パー5)でバーディを奪い、その差を2打に広げたのです。ところが、「さすがに強い」と感心した次の17番H(157Y、パー3)。あろうことか、松田選手のティーショットは池へぽちゃり。結局、ダブルボギーとなり、ついに福岡選手と並んでしまいました。
通算1アンダーのまま、先にホールアウトした福岡選手は、松田選手を待つことに。最終18番H(367Y、パー4)、松田選手はラフからの第2打をグリーン奥へ。絶妙のアプローチでパーとし、勝負はプレーオフへともつれこみました。
プレーオフは1番H(500Y)、打ち下ろしのロングホールからスタートしました。
playoff最初に打ったのは福岡選手でフェアウェイ左のラフ、松田選手は大きく左に曲げカート道の方へ。第2打は、福岡選手がフェアウェイ、松田選手は右のラフへ。第3打を先に打った松田選手は、ピン奥3メートルにつけ、ギャラリーから拍手を受けたのを聞いて、福岡選手が放った第3打はなんとピンそば30センチ、さらに大きな拍手が鳴りました。そして、勝負となるバーディパット、松田選手の一打はカップに入らず、パーでホールアウト。福岡選手は30センチをはずすことなく、初の栄冠が決まりました。
福井高と福井工大、ともに同じ学園の後輩先輩で、いつも練習も一緒にしている二人の対決は、後輩に軍配が上がりました。勝った福岡選手はきょとんとした表情、負けた松田選手はしばらく悔し涙が止まりませんでしたが、成長した後輩の勝利を心から祝っていました。

また、7番H(129Y、パー3)で、山口真琴選手(三重白山)がホールインワンを達成しました。

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<入賞>敬称略
優勝 福岡靖菜(芦原) 143=72、71(34,37)
2位 松田唯里(芦原) 143=68、75(35、40)
3位T 池田美菜(朱鷺の台) 145=73、72(35、37)
芦沢衣里(愛知県連) 145=71、74(37、37)
土方優花(リオフジワラ) 145=71、74(37、37)
小野祐夢(明智)  145=71、74(36、38)

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2日間の競技の結果、通算148までの13人に6月23日(火)~27日(土)に北海道の札幌ゴルフ倶楽部・輪厚コースで開催される日本女子アマチュアゴルフ選手権競技の出場権が与えられました。
また、25歳以上(平成2年12月31日以前)で、通算166までの20名に11月19日(木)~20日(金)に福岡県のザ・クイーンズヒルゴルフクラブで開催される日本女子ミッドアマチュアゴルフ選手権競技への出場権が与えられました。選考にはマッチングスコアカードが採用されました。

<インタビュー>


アンダーで回って日本女子アマへ、のつもりが・・・
福岡靖菜選手(芦原・福井工大福井高2年) 143=72、71(34、37)

fukuoka第1日をイーブンパー9位タイとし、最終組から3組前でスタートした。「アンダーで回ってこないと、日本に行けないと思って、それだけ考えてプレーしました」と、優勝なんて全く考えていなかった福岡選手が、プレーオフで尊敬する唯里先輩を制し、初の中部の女王に輝いた。誰よりも、本人が一番驚いていた。プレーオフは、ホールアウトした時に「松田選手と並んだから、待っててね」と競技委員から告げられた。「プレーオフになって、不思議に緊張はしませんでした。それより、唯里先輩とプレーオフできることが嬉しかった。最後の30センチのパッティングの時だけ、震えた、緊張しました」。その30センチにつけた第3打は、エッジまで75Y、52度ウエッジで打ったが、「16番Hでも同じ距離だったから」と冷静な判断。高校生のきゃぴきゃぴ感とは無縁の落ち着いた印象の福岡選手は、実は、福井高ゴルフ部監督、福井康文氏の長女である。家では「お父さん」、学校では「監督」と呼ぶことにも慣れた高校2年は、「お父さんに迷惑がかかるといけないから、思い切りハシャゲない」と言う。「でも、1か月ほど前に、お父さんにパットのストロークをゆっくりしたら、とアドバイスしてもらって、それから良くなりました」。いろいろな気遣いが功を奏しているのか、落ち着いた態度、淡々としたプレーが見事に花開いた。進化し続ける靖菜ちゃんの日本女子アマが楽しみ。


悔やまれる17番の一打
松田唯里選手(芦原・福井工大3年) 143=68、75(35、40)

matsuda2日目前半までのゴルフが後半に入って一変。3ボギーの後の16番H(483Y、パー5)でバーディを奪い、安全圏に入ったかに見えた17番H(157Y、パー3)でまさかの池ポチャ、「肩が下がって、かんじゃいました。力が入ったのかな。あのホールは全部がかみ合わなかった」と悔しさが滲む。プレーオフで負けた瞬間に大泣き、「ハルをお祝いしなきゃいけないのに・・・」と、松田選手がどれだけこの優勝を欲していたかがうかがえた。表彰式の後、「ハルがすごく進化していた。プレーオフで大きく見えた」と福岡選手の勝利を祝福した。


ホールインワンは2日目も
山口真琴選手(三重白山・東北福祉大1年)

yamaguti7番H(129Y、パー3)で達成したホールインワンは、9番アイアンでの一打。同組の選手たちもみな大興奮。「すごかった。手前1.5メートルくらいに落ちて、コロコロ、消えた!」。そして、このエースは、自身2度目だった。三重県上野高校から東北福祉大へ。この日のうちに大学へ帰るからと、早々に会場を後にした。


今大会の最年少出場は小学6年生
神谷そら選手(明世・土岐津小6年) 151=74、77(38、39)

soraただ一人の小学生出場となった神谷選手。第1日は3バーディを奪取し、「アプローチが良かった」をニコニコだったが、第2日に伸ばすことができず、悔しそうだった。ゴルフは6歳から始め、小学校低学年から岐阜県ジュニアに参加するなど、着実に上達中。


最年長出場
北原治美選手(名古屋グリーン) 180=90、90(46、44)

kitahara「2日間とも、上手くいかなかったわ」とホールアウトした北原選手。2ヶ月ほど前に激しい胃腸炎にかかり、岐阜県レディスシニアを急遽欠場した。練習再開も最近とか。「(1991年の)岐阜稲口CCからずっと休まず出てきたけど、そろそろ終わりかなあ」と、68歳はさみしい発言。いえ、まだまだ、頑張ってくださいね。


日本女子アマチュアゴルフ選手権に挑む選手たち