中部グランドシニア本戦 成績表 記事 フォトギャラリー掲載

2018.09.14

平成30年度(第47回)中部グランドシニアゴルフ選手権競技(本戦)

開催日/平成30年9月14日(金)
会場/呉羽カントリークラブ(日本海コース)
天候/曇り

成績表(PDF)

74歳、吉見本弘選手(平尾CC)が75ストロークで初優勝

上位15人に、日本グランドシニア出場権

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昨夜から降り続いた雨は、スタート時にはすっかり上がり、気温も25度前後と絶好のゴルフ日和となった呉羽カントリークラブで、中部グランドシニアが行われた。
第47回目を迎えた中部グランドシニアだが、北陸で開催されるのは今回が初めてのこと。2会場での熾烈な予選を勝ち残ってきた選手たちは、2、3日前から練習ラウンドでコースチェックを念入りに行ったり、同行の奥様と富山旅行を楽しんだり、宿泊先で富山の美味に舌鼓を打つなど、それぞれの過ごし方で今日を迎えた。

今年の異常気象は呉羽CCにも大きな影響を与えていた。年初の大雪に始まり、猛暑、そして大雨、長雨とコース管理を悩ますことばかりが続いた。しかし、今日の呉羽CCはスティンプ10〜10.5、コンパクション22、素晴らしい仕上がりだった。「グリーンが難しかった」「傾斜が読みきれなかった」と選手たち。それを証明するように、ホールアウトする選手たちのスコアはなかなか伸びなかった。

優勝は、インからスタートし、75ストロークをマークした吉見本弘選手(平尾CC)で今年5年目のグランドシニアで初タイトル。2位は1打差の76で小川竹男選手(涼仙GC)大澤敬且選手(岐阜CC)の2人だった。79ストロークまでの15人に11月8日(木)9日(金)に熊本県の玉名カントリークラブで開催される日本グランドシニアへの出場権が与えられた。(タイが生じたためマッチングスコアカードで決定)

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日本グランドシニア出場権を得た選手(敬称略)
吉見本弘(平尾CC)、小川竹男(涼仙GC)、大澤敬且(岐阜CC)、平林正雄(中日CC)、城伸起(ライオンズGC)、吉田晢守(タートルエースGC)、田中好伸(浜松C C)、山川敬止(西日本777GC)、小野田安成(名張サウスCC)、長井和史(岐阜本巣CC)、春日井修(ニューキャピタルGC)、井上量博(フクイCC)、長屋剛弘(瑞浪高原GC)、新井英俊(呉羽CC)、田中健治郎(大垣CC)、岩永直幸(シード)

★ホールインワン
17番Hで、金武金吉選手(岐阜稲口GC)がホールインワンを達成。

batch_th_DSC_0190「今日はずっとショットが悪かったけど、ここだけ完璧なショットが打てた。まっすぐ飛んで行って、ワンピンくらいに落ちてカップに入った」。ホンマの8番アイアン、キャロウェイのスーパーソフトを使用。実に8回目のホールインワンだとか。金武選手は昨年の中部グランドシニアでホールインワンを達成した近藤選手と同組でラウンドしており、今回は自身がエース。”持ってる”方だなあ。

★エージシュート
78歳の井上量博(ますひろ)選手(フクイCC)が78をマーク、エージシュートを達成。

batch_DSC003969月9日に78歳になったばかりの井上選手は、78ストロークをマーク。なんと119回目のエージシュートを達成した。アウトの第2組でスタート、前半は1バーディ3ボギー37で折り返した。「インもいい感じで2ボギー2バーディのイーブンできてたんですが、16番Hで3打目をシャンクしてOBで7を叩いた。そのショックで17番Hもボギーしちゃいました」と残念そうだった。70歳の時に67で初のエージシュートして以来、記録をつけ証明書をクラブで出してもらっているとか。8位タイに入り、日本グランドシニアの出場権も獲得した。

★80歳代にクォリファイ賞
70歳以上に参加資格のある今大会だが、どの選手も若々しく、プレーも歩き方も遠目には年齢にはとても見えない。エントリーした134人のうち、21人が1948年生まれのルーキーだった。そして、80歳以上の選手は実に4人出場。堂々の予選通過に敬意を表し、クォリファイ賞が贈られた。

batch_th_DSC_2662 山本英弥選手(知多CC) 83歳

batch_DSC00425 小林秀雄選手(名阪チサンCC) 82歳

batch_th_DSC_2541 西村衛選手(西尾GC) 81歳

batch_th_DSC_0141 西尾明治選手(富士C可児C) 80歳

廣瀬1<インタビュー>

優勝
「練習ラウンドに3日間も付き合ってくれた呉羽の杉本選手に感謝です」
吉見本弘選手(平尾CC) 75=35、40

batch_th_DSC_0183難しいと言われるインからスタートし、1バーディ1ボギー2ダブルボギーとやや出遅れたが、後半に入り3バーディ1ダブルボギーでまとめた。「ずっと手前からを鉄則に回っていたんですが、唯一オーバーしたのが後半の8番Hで、奥からの20ヤードがパターで入りました」と振り返った吉見選手だが、「本当に勝ったんですよね、実感がわかない」とキョトンとした感じ。バーディやボギーのホールもスコアカードを見ながら思い出すといった様子で、「よく覚えてないなあ。でも今回の勝因を挙げるとするなら、呉羽の杉本敏信さんに感謝です。この3日間、練習ラウンドにつきっきり付き合ってくれて、いろいろ教えてくれました。ご飯もご馳走になってしまい、本当にありがたかったです。4、5年前からのお付き合いですが、良き友を持って幸せです」。吉見選手が大いに感謝した杉本選手は82ストローク30位タイで日本行きを逃している。
74歳の吉見選手は中部グランドシニアでは2年目の71歳の時、愛岐大会(2014年)で山本計選手とプレーオフになり、3ホール目で3パットし惨敗している。本人もびっくりの今回の初優勝、2回目の日本グランドシニアではどんなサプライズを魅せてくれるだろうか。

2位
小川竹男選手(涼仙GC) 76=39、37

batch_th_DSC_0167「今日はアプローチがダメでした。3バーディ2ボギー1ダブルボギーでしたが、インが難しかったですね。ロングで刻んでしまったのが、勿体無かった。でも、18番Hは5Wの後、ピッチングで70センチにつけることができバーディ取れました。あれはよかった」。2年前にグランドデビューし、いきなり優勝を飾った小川選手。毎日1時間以上のハードな筋力トレーニングは今も欠かさず続けている。日本グランドシニアはその時以来2回目の出場となる。

2位
大澤敬且(ひろあき)選手(岐阜CC) 76=37、39

batch_th_DSC_0161アウトからのスタートで、前半に2バーディ3ボギーの1オーバで折り返した。後半は10番Hでアプローチミスでボギー、その後、15番H、16番Hと連続ボギーをたたいた。「今日は我慢、しました。74で回りたかったんですが、後半のボギーが余分でした」と大澤選手。20歳ごろ覚えたゴルフだが、競技は仕事が楽になってきた60歳になってから。今年は岐阜県のグランドシニアで優勝。グランドデビューの今年、日本への出場権もがっちり手にした。

日本グランドシニア出場権最年長
8位
山川敬止選手(西日本セブンスリーGC) 78=39、39

batch_DSC00375-crop75歳の山川選手は日本グランドシニア出場権を得た最年長になる。優勝した吉見選手と同組でインからスタートし、4オーバーで迎えた18番Hで、第2打をピンの上1メートル強にピタリとつけ、それをきっちりと沈めバーディとした。「今のバーディでなんとか30台にできた。後半も頑張ってきますわ」そう言って1番Hに向かって行った。そして、ホールアウトした山川選手は、「やっちゃったよ、ダメだね」とちょっとしょんぼり。しかし、日本行きが決まり、また笑顔が弾けた。派手めの色彩も着こなしてしまうスリムな75歳。日本でも弾けてきてくださ〜い。

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