中部シニアオープン2R成績表、記事、会場フォトギャラリー

2018.11.16

平成30年度(第18回)中部シニアオープンゴルフ選手権競技

開催日/平成30年11月15日(木)、16日(金)
会場/富士カントリー可児クラブ(志野コース)
6712ヤード Par72
参加人数/
第1日153名(うち欠場12名)
(アマチュア98名 うち欠場11名、プロ55名 うち欠場1名)
第2日101名
天候/第1日=快晴、第2日=晴れ

総合の部 成績表(PDF)

プロ総合の部 成績表(PDF)

プロ60歳以上の部 成績表(PDF)

アマ50歳代の部 成績表(PDF)

アマ60歳以上の部 成績表(PDF)

牧野秀一(桑名CC)が通算5アンダーでプロ初タイトル!!

ベストアマチュアは、土岐明彦選手(富士C可児C)

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83ストロークまでの101人が出場した中部シニアオープン決勝ラウンド。今日も朝から青空、午後からは雲が広がったものの絶好のゴルフ日和となった。気温は昨日同様、スタート時は5℃と低かったが日中は暖かく過ごせた。

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決勝進出101人の内訳は、アマチュア53人(50歳代31人、60歳以上22人)、プロ48人(うち60歳以上16人)だった。

初日首位、3アンダー69の伊藤正己プロ(明智GC)、牧野秀一プロ(桑名CC)、川瀬順次プロ(フリー)の3人を最終組に、1アンダーの沢田尚プロ(マーシフルハート)菅原洋一プロ(緑ヶ丘CC)、イーブンパーのアマチュア・土岐明彦選手(富士C可児C)福田寿和プロ(鈴鹿CC)、山本昭一プロ(養老CC)らが追う展開。どこまで伸ばせるか、混戦必須の決勝ラウンドは、1番H(365Y、パー4)から動き始めた。

最終組のディフェンディングチャンピオン、伊藤と、初優勝を狙う牧野がいきなりのバーディスタート。特に牧野は奥のカラーから10メートル強のパットがピンにガシャンと当たって入るラッキースタート。ここで川瀬は3パットのボギーとした。続く2番H(537Y、パー5)でも伊藤と牧野がバーディとして、ともに通算5アンダーでリード。幸先の良いスタートかと思われたが、次の3番H(370Y、パー4)で伊藤は手前から3パット、牧野は第2打をグリーン手前のバンカーに入れ、揃ってボギーをたたいたのだ。6番H(376Y、パー4)で伊藤がバーディ奪取で一歩リードしたが、富士C可児C名物、美しい7番ショートホール(172Y、パー3)でオンできずパットも入らずでボギー、牧野パーで通算5アンダーで再び並んだ。

そして、最終組は8番H(499Y、パー5)へ。第1打の落とし所が狭く、3番ウッドを使用する選手も多い難ホール。川瀬と牧野が安全にフェアウェイをキープしたのを見届けた伊藤の第1打はあろうことか、大きく左へ。フェードヒッターの伊藤らしからぬミスショットは、隣のホールに転げ落ちOBとなってしまった。さらにアプローチも寄せきれなかった伊藤はここで痛恨のダブルボギーで通算2アンダーに、一方、牧野は下りの1.5メートルを沈めバーディとし通算5アンダー、その差は一気に3打となった。結局、前半を終え、首位は牧野で通算5アンダー、2位は通算3アンダーの川瀬、さらに通算2アンダーで伊藤、前の組の菅原、通算1アンダーで山本が続き、後半戦に入った。

10番H(367Y、パー4)、牧野が奥から7メートルのバーディパットを決め通算6アンダーに伸ばす。今日の運が牧野に傾いたかと思われたが、ゴルフはすんなりとはいかないもの。11番H(181Y、パー3)で牧野はグリーン手前からのアプローチを「チャックリ」、パットも決まらずダブルボギーとしてしまった。だが、今日の牧野は集中していた。12番H(536Y、パー5)で右3メートルから沈めバーディですぐに通算5アンダーに戻したのだ。この時点で伊藤と川瀬はスコアが伸びておらず、牧野が独走状態、追随しているのは通算3アンダーで2組前をゆく山本だったが、それ以上のスコアメイクにはならなかった。

初優勝を目の前に、17番H(550Y、パー5)でも鮮やかにバーディを奪った牧野は、距離のある難関の18番最終ホール(415Y、パー4)でグリーン右カラーへ2オン。そこから絶妙のアプローチを披露した。しかし、パーパットは微妙に切れてボギーでフィニッシュ。通算5アンダーで、プロ28年目で初のタイトルに輝き、賞金100万円を手にした。

また、ベストアマチュアは初日トップの土岐明彦選手。昨日に続き今日もイーブンパーで回り、総合の部でも堂々の4位タイであった。

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表彰式では各部の入賞者にカップやレプリカ、副賞が贈られた。

◆成績◆

★総合優勝 牧野秀一(桑名CC) 139=69、70(34、36)
★ベストアマチュア 土岐明彦(富士C可児C) 144=72、72(36、36)

●総合の部
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優勝  牧野秀一(桑名CC) 139=69、70(34、36)
2位  山本昭一(養老CC) 141=72、69(35、34)
3位  伊藤正己(明智GC) 143=69、74(37、37)

●プロ60歳以上の部
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優勝  伊藤正己(明智GC) 143=69、74(37、37)
2位  中村彰男(フリー)  148=73、75(40、35)
3位  山下英章(能登CC) 149=74、75(37、38)
3位  近藤年弘(品野台CC)149=73、76(37、39)

●アマ60歳以上の部
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優勝  武山安徳(明世CC) 153=75、78(38、40)
2位  武山良一(桑名CC) 155=78、77(38、39)
2位  鈴木博(葵CC)   155=74、81(43、38)

●アマ50歳代の部
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優勝  土岐明彦(富士C可児C) 144=72、72(36、36)
2位  鈴木康友(額田GC)   153=75、78(41、37)
3位  磯部伊知郎(桑名CC)  155=77、78(39、39)

●ベストスコア賞(各日10万円)
第1日/69 伊藤正己、牧野秀一、川瀬順次
第2日/69 山本昭一

●ホールインワン賞(7番H)
該当者なし

廣瀬1<インタビュー>

★総合優勝  ・ベストスコア賞(第1日)
「長く続けてこれたのはゴルフが好き、楽しい。それに尽きます(^。^)」
牧野秀一プロ(桑名CC) 139=69、70(34、36)

batch_DSC06457プロになり28年目にして初優勝を飾った。「去年、最終組で一緒だった正己さんは出だしで2連続バーディで優勝したんです。それを思い出して、今日の2連続で僕にもチャンスがあるかもって思ったんですが、そんなに簡単ではなかった。前半のヤマはやっぱり8番Hです。正己さんがダブルボギーで自分がバーディ取れたことで3打差になりました。後半も出だしでバーディで、今日は牧野に運、って言われた途端にダボで、その次の12番のバーディは先に打った正己さんのラインが先生になりましたね」。その後も順調にホールを進めた牧野にアクシデントが起きたのは最終18番。ティーインググラウンドに上がろうとした牧野は、斜面で捻ったのか右ふくらはぎがつってしまったのだ。そして痛みをこらえて打った第1打だったが、なんと今日イチのナイスショットになりフェアウェイ中央へ。「力が抜けていてヘッドが走ったのかなあ」と苦笑いの牧野。ご愛嬌のボギーフィニッシュとしたが、初優勝に仲間たちから祝福の握手攻めだった。
batch_th_DSC_9218「2日間ともにショットもパットも噛み合っていた。この歳までやってきて良かった。今までお世話になった方々のお陰でゴルフができていることに本当に感謝しています」としみじみ語った牧野プロ。愛知高校でゴルフを始め愛知学院大学へ。学生時代は東海クラシックにも出場した。卒業後に、桑名CCの研修生になり、25歳でプロテスト合格。桑名CC所属の長い年月の間、多くの人に支えられてきた。レギュラーツアーにも出たが47歳頃、足裏を痛めて入院、1年間ゴルフができない時期もあったが、「シニアに向けて治そう」と治療に専念。シニアになりツアーに2年連続出場するも、「昨年のこの競技の2日目に脇腹を痛めてQTに出られず」今年は試合がほとんどなかった。初の優勝賞金100万円は来月のQT戦にもありがたい軍資金だ。165cm、61kg。「QTは最終30位以内。来年のツアー参戦できるよう頑張ってきます!!」

★ベストアマチュア・総合4位タイ・アマ50歳代の部優勝
「プロと回る試合は、とても勉強になります」
土岐明彦選手(富士C可児C) 144=72、72(36、36)

batch_th_DSC_8477前半がバーディ4ボギー、後半はスコア通りのオールパーだった。「もともと自分はバーディをたくさん取るタイプじゃない、パーを取っていくタイプなので、前半の4つはびっくりですよ」と謙遜したが、前半はショートとロングで全てバーディ、鮮やかだった。総合でも堂々の4位タイ。「プロと一緒に回れる大会がもっと増えるといいですよね。僕自身、この2日間でたくさん勉強しました」。土岐選手がオープンの良さを話していると、牧野プロからありがとうの声。どうやら、土岐選手と予選を回るプロが優勝するというジンクスが今回も当たったらしい!? 普段は寿司職人として店を経営。競技が終わると急いで仕込みに帰る土岐選手。明るく穏やかな雰囲気はこれからもシニアアマの憧れ的存在に違いない。56歳

総合2位 ・ベストスコア賞(第2日)
山本昭一プロ(養老CC) 141=72、69(35、34)

batch_DSC06460s6位タイからのスタートで、1番H、7番Hでバーディを奪い、通算2アンダーに伸ばした9番H。第1打を左に落とし、そのまま左側を進んで、第3打で下から上にショットすると「奇跡的」に1.5メートルについた。それを沈められずボギーとしたが、「切り替えて後半へ行きました」。そして、12番H、13番Hを連続バーディ。ところが、15番Hで3パットのボギー、続く16番Hをバーディで取り戻せたが、優勝には届かなかった。「今までだと、ボギーでガックリきちゃうんですが今回はバーディで戻せたのは収穫です。17番、18番で取れなかったのは残念でした」。山本プロは三重県シニアオープンでは連覇もあるが、中部ではまだ未勝利。「まだ少し足りないですね。来月のQTで結果を出したい」

総合3位・プロ60歳以上の部優勝・ベストスコア賞(第1日)
伊藤正己プロ(明智GC) 143=69、74(37、37)

batch_th_DSC_8632「今日のゴルフが特に悪かったわけでもないよ。牧野くんがいいゴルフできた。優勝は時の運、があるからね」と伊藤プロ。3連覇を逃したが、すっきり爽やかに会場を後にした。

アマ60歳以上の部優勝
「還暦優勝うれしい、いい雰囲気で2日間回れました」

武山安徳選手(明世CC) 153=75、78(38、40)

batch_DSC06446初日を納得の75、アマ60歳以上の部2位タイで決勝を迎えた武山選手は、前半で7番Hバーディの後の8番Hでダブルボギー、後半も12番Hバーディの後の13番Hで池に落としトリプルボギーとするなどしたが、通算153で2位に2打差をつけ、優勝した。「高速グリーンでしたが、タッチがあって、パッティングが良かった。プロと一緒に、いい雰囲気で2日間を回ることができ、しかも還暦優勝できて嬉しい」と手放しで喜んだ。そして、「シニアになって競技に出るようになると、仲間が増えていくし楽しい。一人でも多くのシニアが参加して、大会がもっと大きくなっていくといいですね」と加えた。今年は、岐阜県ミッドシニアでも優勝している。まさに、ナイス還暦!!

アマ50歳代の部2位
鈴木康友選手(額田GC)   153=75、78(41、37)

batch_th_DSC_8010「グリーンが速くて、前半はビクビクしながらパッティングしてました。特に1メートル以内のパットはカップ近くで切れるので、気を使いました。3番Hは乗せ切れずに落ちてきてダブルボギーになったりしたけど、17番Hでバーディが取れて良かったです」と振り返った。東海理化に勤めるサラリーマンだが、ゴルフに理解のある会社のお陰で社会人大会や団体戦にも積極的に参加している。58歳

アマ50歳代の部3位
磯部伊知郎選手(桑名CC)  155=77、78(39、39)

batch_IMG_38412バーディ4ボギーに加え、7番Hで池に入れたトリプルボギーが痛かった。「11月生まれで去年はまだ49歳で出られず、初参加で賞に入れて、すごく嬉しいです。今回は牧野プロと練習ラウンドを一緒にしてもらい、手前からが鉄則と言われたのを守れたかな、と思います。全体的にはアプローチとパターが良かった。それに、予選は福田プロ、決勝では奥村プロと一緒で、引っ張ってもらいました。いい緊張感で回れたのがいい結果になったと思う」と2日間を総括。そして何よりも牧野プロの優勝を心から喜んでいた。50歳

ベストスコア賞(第1日)・総合4位タイ
川瀬順次プロ(フリー) 144=69、75(36、39)

batch_th_DSC_7879「いいゴルフはできましたよ。でも、ショットがもっとつかないと無理ですね。出だしで、牧野プロと伊藤プロがバーディバーディでちょっとガックリきちゃったね。それでも、まあまあ、結果は出なかったけど、以前に比べゴルフは今がいいですから・・・」と川瀬プロ。聞けば、この2年間ほど、悩みがあったという。スイングやルーティンを変えるなど、地道に向き合ってきて、「よくなってきた。年齢もあって距離も出なくなってきてるから、ボールを上げて止めていくショットが必要ですね」。勝負にこだわった2日間だったが、残念な結果。川瀬プロはすでに来月のQT突破に心を切り替えたようだった。

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