佐々部杯 成績表2R、記事インタビュー、フォトギャラリー 掲載

2018.11.22

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平成30年度(第40回)佐々部杯ゴルフ選手権競技

開催日/平成30年11月21日(水)、22日(木)
会場/南山カントリークラブ
7034ヤード Par72
天候/第1日:晴れ、第2日:曇りのち晴れ

第2日 成績表(PDF)

織田信亮選手(杉ノ木台GC)が通算1アンダーで初V。

キング・オブ・クラブチャンピオンに輝く。

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85ストロークまでの102人が進出した佐々部杯決勝ラウンドは、曇り空で肌寒い1日となった。

佐々部杯は、中部ゴルフ連盟の初代会長であり育ての親でもある佐々部晩穂氏の功績と遺徳を偲んで始まった競技で、1979年(昭和54年)に第1回を開催。以来、佐々部氏に所縁のある6倶楽部(名古屋GC、桑名CC、三好CC、春日井CC、荘川高原CC、南山CC)を会場に行われ、今年は第40回を迎えた。会場となった南山CCは、名匠で知られる井上誠一氏の設計・監修であり、柔らかな曲線で魅せるレイアウトの妙、正確な距離感を要求する砲台グリーン、そして、グリーンにはアンジュレーションなどなど、プレーヤーを困らせる難関コースである。
各倶楽部を代表するクラブチャンピオンの年齢は71歳から15歳と多彩、強者揃いとはいえ、7034ヤードの設定は、シニアや女性にはさすがに長かったようである。

batch_DSC02741決勝は、朝7時30分にアウトとインでティーオフ。勝負は、1オーバー73の首位に立った土肥龍星選手(フクイCC)と織田信亮選手(杉ノ木台GC)を1打差で4人、2打差で4人、さらに3打差76には5人が追いかけ、混戦も予想された。

最終組は1オーバーの北陸高3年の土肥選手、福井工大1年の織田選手、そして2オーバーの46歳・谷光治選手(ナガシマCC)。出だしの1番H(419Y、パー4)、3人がともに早くもボギーを叩く波乱のスタート。2番H(552Y、パー5)、織田選手が手堅くバーディとする一方で谷選手は第1打を右斜面に曲げるなどでボギー、通算4オーバーに落とした。

バックティーから見える景色はどのホールも狭いフェアウェイで選手たちにプレッシャーをかけ、グリーン上では決勝らしい難度の高いピンポジションが待ち構える。選手は第1打をドライバー、3番ウッド、2番アイアン、ユーティリティなどそれぞれに工夫を凝らしていた。

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3番H(404Y、パー4)、土肥選手が左からのアプローチでオンするも3パットのダブルボギーで通算4オーバーに後退、織田選手も上からの1メートルのパーパットが決まらず通算2オーバーとした。しかし、実力に勝る織田選手は次の4番H(206Y、パー3)でピン右5メートルにオンし、それを沈めてバーディとすると、5番H(403Y、パー4)バーディ、6番H(540Y、パー5)をイーグルとして通算2アンダーに伸ばしたのだ。

前半を終えた時点で、首位に立ったのは通算2アンダーの織田選手、続いたのが3オーバー7位タイからスタートした関口健一郎選手(レイクグリーンGC)で通算1オーバー、3番手は2オーバー3位タイスタートの鈴木千貴選手(サン・ベルグラビアCC)で通算2オーバー、さらに通算3オーバーで佐野琢朗選手(セントクリークGC)と村田靖司選手(CRC白山ヴィレッジ)、桂川博行選手(岡崎CC)がいた。

後半、同行した競技委員からのスコアチェックが入るが、どの組もめまぐるしくスコアが変化していった。織田選手もバーディで伸ばしたかと思うとダブルボギーで落とし、またバーディで取り返すといったように出入りが激しかった。とはいえ、終始リードを保ち、ホールを進めていった。そんな中、2位を走ったのは最終組一つ前の鈴木選手で14番(542Y、パー5)でバーディを奪い通算イーブンパーとするとパーキープを続けた。織田選手は15番H(445Y、パー4)ボギー、16番H(498Y、パー5)バーディとするも、17番H(189Y、パー3)で10メートルを3パットしボギーとし、この時点で鈴木選手との差はわずか1打。プレーオフも視野に入れつつ勝負の行方を皆が見守っていたのだが、前をゆく鈴木選手が最終18番H(400Y、パー4)で第2打を右のバンカーに入れてしまい、寄らず入らずのボギーとして通算1オーバーでのフィニッシュとなったのである。2打差で迎えた織田選手の最終ホールはグリーンエッジから2パットの手堅いパーでホールアウト。初参戦での初Vがすんなりと決まった。

優勝の織田選手をはじめ入賞選手には、CGAからのカップ・銀皿贈呈の他に、CBCテレビからも表彰がなされた。

◆成績◆

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優勝 織田信亮(杉ノ木台GC)     143=73、70(33、37)
2位 鈴木千貴(サン・ベルグラビアCC)145=74、71(36、35)
3位 関口健一郎(レイクグリーンGC) 147=75、72(34、38)
4位 村田靖司(CRC白山ヴィレッジ) 148=76、72(35、37)
4位 佐野琢朗(セントクリークGC)  148=74、74(37、37)

廣瀬1<インタビュー>

優勝
「悪い中でも大崩れしないゴルフができました」
織田信亮選手(杉ノ木台GC・福井工大1年) 143=73、70(33、37)

batch_DSC06664初日に思ったように伸ばせず臨んだ決勝ラウンド。1番Hで豪快に第1打を放った織田選手だったが、第2打は「アドレナリンが出て」グリーンオーバー、アプローチで寄せたがパットが決まらずボギースタート。2番バーディ、3番ボギーで通算2オーバーとした。そして、「あのショートが決まったことが大きかった」と振り返った4番(206Y、パー3)で、右に切ってあったピンのさらに右の狭い方につけ、5メートルのフックラインを見事に沈めバーディを奪った。「気持ちがラクになった」織田選手は次の5番(403Y、パー4)でフェアウェイからピン左へオン、バーディとすると、6番(540Y、パー5)では第2打をグリーン右のラフに外すも軽々と上げた約30ヤードのアプローチが決まって、昨日に続きイーグルを奪取。一気に通算2アンダーまで伸ばし首位で折り返した。ところが、今日の織田選手はバーディも決まるがボギーやダブルボギーも叩く出入りの多いゴルフで、後半も毎ホールスコアが動いていた。それでも本人は「バーディが取れているし、悪いゴルフではなかった。ただ後半は少し守りに入っていたと思う」。唯一ダメ出しをしたのが、17番(189Y、パー3)のボギーだった。「あそこは10メートルのスライスラインを1.5メートルショート、それも入らず情けない3パットでした」。
batch_th_DSC_1451CGA主催競技で初めてのタイトルを手にした織田選手だが、今年の戦績は素晴らしいものがある。中部オープンでアマ2位となった翌週の北陸オープンでベストアマ、秋の中部日本ゴルフマスターズで優勝し来年の中日クラウンズ出場権も獲得している。「今年は濃い一年でした。大学は自分次第で時間もある、練習環境もいいです」と織田選手。福井工大では原子力技術応用工学科で授業もしっかり受けている。部活は6時からの朝練も欠かさない。充実した毎日を送っている様子がうかがい知れた。大阪で生まれ、小学生からゴルフを始め、中学から福井へ。高校時代に腰の分離症で半年以上ゴルフを休憩した時期もあったが、見事に復活してきた。将来のプロを目指し、飛距離300ヤードをさらに伸ばすべくトレーニングに邁進する。(写真は優勝直後の織田選手。小学生の頃から大好きなルパン3世のヘッドカバーがお気に入り。よく見るとルパンと信亮クン、どこか似ている?!?)

2位
「今度こそ2位返上と思いましたが残念でした」
鈴木千貴選手(サン・ベルグラビアCC・星城高2年)145=74、71(36、35)

batch_th_DSC_0538前半をイーブンでまわり通算2オーバー3位タイで折り返した鈴木選手は、後半も10番(399Y、パー4)、12番(221Y、パー3)でバーディを奪い、通算イーブンにするなど好調に進んだ。17番(189Y、パー3)で首位の織田選手がボギーを打ち、1打差に縮んで迎えた18番。勝負所だったが、ここで痛恨のボギーとし、またも優勝を逃した。「今年は愛知県ジュニアでも悔しい2位だったので今度こそ勝ちたかったけど・・・」と悔しそうだった鈴木選手。今年度CGA強化育成選手に選抜された星城高2年、今日は2番アイアンを駆使し安全に行くコースマネジメントも披露した。

3位
「13番のダボだけが悔やまれます」
関口健一郎選手(レイクグリーンGC) 147=75、72(34、38)

batch_th_DSC_0429前半を終えて、通算1オーバーで2位で折り返した関口選手だったが、13番(446Y、パー4)で第1打を左へOB、ダブルボギーとしてしまった。「それまで良かったんだけど、あのホールだけ左へピューっと曲がっていった。グリーンでもパットが入らなくてダボ。それから2、3メートルが入らなくなっちゃいました」と痛恨のホールを振り返った。「でもね、全体としては悪くなかった。また来年ですね」。35歳の関口選手は普段は仕事もあり、出られる競技はこの佐々部杯とインタークラブだけ。それだけに佐々部杯にかける情熱は熱い。

4位
「今日は気持ちよくプレーできた」
村田靖司選手(CRC白山ヴィレッジ) 148=76、72(35、37)

batch_th_DSC_03743バーディ3ボギーだった。「昨日は寄らず入らずで、ストレスが多かったですが、今日はティーショットが良かった。フェアウェイをキープできたし、全体に気持ちよくプレーできました」とにこやかに話してくれた村田選手。京都在住で、関西にも所属があり、関西ゴルフ連盟の競技に出場している。佐々部杯は5年ほど前に白山ヴィレッジに入り、チャンピオン戦を勝ち抜いての出場だ。野球やフットサルで体を動かしていたが、38歳の時にゴルフを始め、「すぐにハマった。今はゴルフ一本。悔しさ、楽しさ、いろんな思いがゴルフにはあるからやめられませんね」。46歳。

4位
「いいゴルフだったけど、18番だけが残念」
佐野琢朗選手(セントクリークGC・愛工大3年)  148=74、74(37、37)

batch_th_DSC_0523前半1バーディ2ボギー、後半は4バーディ3ボギー1ダブルボギー。「今日はアプローチも思ったところに行ったし、パッティングもタッチがあっていた。いいゴルフでしたが、最後の18番だけが残念でした。第1打が木になって、ボールは見えていたけど確認できずロストになった。ダブルボギーだったけど仕方ないですね、運がなかった」。

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