中部女子アマチュア 3R成績表、速報記事、優勝インタビュー、日本女子アマ出場者、会場フォトを掲載します

2025.05.16

2025年度(第54回)中部女子アマチュアゴルフ選手権競技

開催日/2025年5月14日(水)~5月16日(金)

会場/伊勢カントリークラブ

 

【第3日】成績表(PDF)

 

 

第54回中部女子アマチュアゴルフ選手権競技
2025年5月14日(水)・15日(木)・16日(金)
会場/伊勢カントリークラブ 6380yd、Par72
参加人数/131名(うち欠場5名)
天候/1R 晴れ、2R 晴れ、3R 曇り

 

21歳の林希莉奈選手(いわむらCC)が

67をマークし、通算2アンダーで逆転優勝。


三重県の伊勢カントリークラブで開催されていた第54回中部女子アマチュアゴルフ選手権競技の最終日が終了した。曇り空が広がり、風もほとんどなく、しのぎやすい天候のもと、予選を通過した通算163ストロークまでの84人が出場した。

 

最終組は首位で通算1アンダーの稲葉千乃選手(中部学連・福井工大3年)、通算イーブンパーの中田彩夏選手(中部学連・福井工大3年)、通算1オーバーの服部仁美選手(葵CC)と勝見莉衣選手(中部学連・朝日大1年)の4人だった。スタートの1番(372ヤード、パー4)で稲葉選手のグリーン奥からの第3打がピンをオーバーして逆サイドまで落ちてしまい、ボギーとなる波乱の幕開け。ここで勝見選手もボギーとした。稲葉選手は3番(499ヤード、パー5)で稲葉選手がピン左からのバーディパットを沈めて通算1アンダーに戻すも、ショットが今ひとつ不安定でその後も5番パー3でボギー、6番パー5でバーディと続き、スコアをなかなか伸ばせなかった。最終組の他の選手たちも伸ばせない状態が続いた。
前半を終えた時点で、首位は通算1アンダーの稲葉選手、2位は2打差の通算1オーバーで、最終組の服部選手、1組前の中山凜花選手(岐阜国際CC・中部第一高2年 )、小宮千鶴選手(明智GC ・朝日大2年)、春山愛選手(岐阜北CC・朝日大2年)の3人は前半35で、さらにもう1組前の林希莉奈選手(いわむらCC)が前半34で回り、実に5人が並んでいた。また、2日目までで6オーバーの樋口来美選手(養老CC)が前半を32で回っていて通算2オーバーまで伸ばしていた。

 

後半になり、稲葉選手はパーセーブを続け、首位をキープしていたが、13番(345ヤード、パー4)でボギーを打ち、通算イーブンパーとする。この時、同じくイーブンパーに伸ばしていたのが、中山選手と林選手だった。そして、ここから勝負が動いていく。林選手が13番のバーディから3連続でバーディを奪取し、通算2アンダーまで伸ばしたのだった。一気に単独首位に躍り出た林選手は残りのホールをパーセーブしてホールアウト。通算2アンダーでハウスリーダーとなった。追いかける形となった稲葉選手と中山選手だったが、2人ともに伸ばすことができず、それぞれ通算イーブンパー、1オーバーでフィニッシュ。林選手の逆転での初優勝が決まった。


◆成績(入賞)◆

優勝 林希莉奈(いわむらCC)  214=72、75、67(34、33)
2位 稲葉千乃(中部学連)   216=69、74、73(36、37)
3位 内田心菜(ザ・トラディションGC) 217=73、75、69(35、34)
3位 本村紅音(養老CC)    217=75、72、70(37、33)
3位 蟹江美羽(中部学連)   217=75、72、70(37、33)
3位 中山凜花(岐阜国際CC)  217=71、75、71(35、36)

 

◆日本女子アマチュア出場権獲得は15人

 

優勝決定と同時に、選手たちが気を揉んでいたのが、日本女子アマチュアのカットラインだった。最後までもつれたカットラインは、通算5オーバー、221ストロークまでの15人が、6月17日〜20日(火〜金)に滋賀県の名神八日市カントリー倶楽部で開催される日本女子アマチュアゴルフ選手権競技の出場権を獲得した。タイが生じたため、最終ラウンドスコアにより決定された。15人の内訳は、大学生以上が10人、高校生4人、中学生1人。

 

 

︎今大会は23歳以下の選手がほとんどだったが、予選通過者は次の通り。中学生12人(出場は23人)、高校生34名(出場は54名)、大学生以上39名(出場は54名)であり、例年に比べ、中学生の参加や予選通過者が多くなっている。また、全出場者131名の平均年齢は17.9歳と中部女子アマチュアの若年化はますます進んでいるようだ。

 

<優勝インタビュー>
 

「優勝は考えていなかった。
ノーボギーで回れたのが嬉しい」
優勝
林希莉奈 選手(いわむらCC)  214=72、75、67(34、33)

首位と4打差の9位タイからスタートし、5バーディ、ノーボギーの67をマークして通算2アンダーで逆転優勝を果たした。前半は5番(162ヤード、パー3)で花道からの15ヤードをチップインバーディ、6番(491ヤード、パー5)で手前から5メートルの上りフックラインを沈めた。後半は13番(345ヤード、パー4)で右6メートル、14番(173ヤード、パー3)で手前5メートル、15番(377ヤード、パー4)では右2メートルと3連続バーディを奪取した。「昨日は下りのパットが多くて入らなかったので、今日は上りのパットが残るようにと意識しました」。そう話してくれた林選手は「この時期の花粉がつらい」と大きなマスクをしてのプレーだったが、内容は完璧だった。
「スタートから優勝なんて全く考えてなかったです。今年初めての試合だったし、今日も後ろから3組も前で、自分のゴルフに集中できたのも良かったかもしれない。ショットもパットも良い1日でしたし、ノーボギーは久々なので嬉しいです」と静かな口調で喜んだ。
愛知県春日井市出身で21歳の林選手がゴルフを始めたのは5歳の時。高校は通信制のルネサンス豊田高を選んだ。高校時代はCGA強化指定選手としてトレーニングに参加。これまで愛知県女子アマチュアで優勝、国体の愛知県代表などの経験はあるが、CGA主催競技では初めての優勝となった。日本女子アマチュアにはこれまで3回出場している。プロテストは高校3年から受けているが、昨年4度目のトライではファイナルの最終日に叩き落ちた。課題はパッティング、だと言う林選手は昨年12月から愛岐CCで練習生としてキャディーの仕事をしている。仕事の後、所属の阪本烈プロらと日没まで練習やラウンドを重ねながら、技術を磨いている。まずは日本女子アマへ、そして、その次週に続くプロテストへと目標達成に向かう。
 

 

◆日本女子アマチュアの出場権を得た選手たち◆

 

2位
「今日はスコアを伸ばせるゴルフではなかった」
稲葉千乃 選手(中部学連)   216=69、74、73(36、37)

2位と1打差の首位からスタートした最終日だったが、1番からショットが不安定だった稲葉選手。前半は2バーディ、2ボギーの36。6番バーディの後、7番で10メートルのパーパットを決め切り、流れは稲葉選手かと思わせた場面もあった。首位で折り返し、後半もパーセーブを続けたが、13番で木に球がついていて、葉っぱを動かしたら球も動いてしまい1罰打を受ける不運なボギーがあった。「昨日もショットが良くなくて練習したんですが、今日も良くなかった。パーオンしなくて、アプローチで凌いだパーばかりでした。パットだけが良かったけど、スコアを伸ばせるゴルフではなかったですね。残念です」。優勝を狙っていただけに悔しい最終日となった。三重県津田学園高から福井工大へ、3年生の今年、稲葉選手はプロテストに挑戦すると話してくれた。
 

 
 

3位 内田心菜 選手(ザ・トラディションGC) 217=73、75、69(35、34)

最終日のベストスコア69をマークしたのが内田選手だった。「2番から3連続でバーディが取れてリズムができたと思ったら、6番7番がボギーで崩れてしまった。後半はフェアウェイをほぼキープできてバーディは2つ。今日は攻めると守るをちゃんと決めてできたのが良かったと思います」。岡崎城西高2年。25年度CGA強化指定選手。
 

 
 

3位 本村紅音 選手(養老CC)  217=75、72、70(37、33)

前半1ボギーで折り返し、後半に3バーディの33をマークした。兵庫県の宝塚中学3年。
 

 
 

3位 蟹江美羽 選手(中部学連)   217=75、72、70(37、33)

「今日はパットが入りました。安定したゴルフができました!」日本女子アマは初出場となる。福井工大3年。
 

 
 

3位 中山凜花 選手(岐阜国際CC)  217=71、75、71(35、36)

前半は6番でバーディを奪った。後半に入り、11番でバーディを奪うも、16番をボギーとした。中部第一高2年。25年度CGA強化指定選手。
 

 
 

7位 日比野邑香 選手(中部学連) 218=72、75、71(36、35)

ディフェンディングチャンピオンの日比野選手は7位タイフィニッシュ。日本女子アマでのリベンジを狙う。朝日大1年。
 

 
 

8位 小宮千鶴 選手(明智GC)   219=73、73、73(35、38)

2年前の聖霊高3年の時、中部女子アマのチャンピオンに輝いた小宮選手。昨年度はナショナルチームメンバーとして活躍。朝日大2年。
 

 
 

9位 樋口来美 選手(養老CC)  220=75、75、70(32、38)

最終日の前半に4バーディ、ノーボギーの32をマークした。「前半、バーディが取れて心臓が飛び出るかと思った。でも、後半になったらボギーが先行してしまった。全体には今日が一番ショットが良かったです」。日本女子アマは初出場となる。岐阜県揖斐郡大野中からルネサンス豊田高1年。25年度CGA強化指定選手。
 

 
 

9位 伊藤せあら 選手(東名古屋CC) 220=77、72、71(36、35)

初日に4オーバーと出遅れた伊藤選手だったが、徐々に順位を上げて、9位タイまで浮上した。「初日の後に練習していたら、左親指のマメが潰れて血が吹き出してどうなるかと思った。痛かったけど、テープを張り替えながらプレーできて良かった」とホッとした様子だった。ルネサンス豊田高2年。25年度CGA強化指定選手。
 

 
 

9位 神谷もも 選手(明世CC) 220=72、75、73(36、37) 

日本女子アマは5度目の出場となる。

 
 

12位 木村葉月 選手(鈴鹿CC) 221=70、78、73(36、37)


 
 

12位 伊佐治瑚乃 選手(中仙道GC) 221=72、75、74(37、37)


 
 

12位 春山愛 選手(岐阜北CC) 221=73、73、75(35、40)

朝日大2年。


 
 

12位 勝見莉衣 選手(中部学連) 221=75、70、76(37、39)

朝日大1年。


 

 

<会場フォト>