中部女子アマチュア最終日成績表、速報記事を掲載しました

2022.05.20

2022年度(第51回)中部女子アマチュアゴルフ選手権競技

開催日/2022年5月18日(水)~20日(金)

会場/芦原ゴルフクラブ(海コース)

 

第3日成績表(PDF)

 

第51回中部女子アマチュアゴルフ選手権競技
2022年5月18日(水)・19日(水)・20日(木)
会場/芦原ゴルフクラブ(海コース) 6340yd Par72
参加人数/104名(うち欠場2名)
天候/第1日 晴れ、第2日 晴れ、第3日 曇り

 

神谷そら選手(明世CC)が通算4アンダーで連覇達成。

妹のもも選手は追い上げ叶わず、1打差の2位。

 

上位13人が日本女子アマの出場権を獲得。


中部の女子アマの女王を決める中部女子アマチュアゴルフ選手権競技の決勝ラウンドを終了。ディフェンディングチャンピオンの神谷そら選手が通算4アンダーをマークして、昨年に続く連覇を達成した。最終日は、そら選手の妹のもも選手も最終組となり、大いに注目を集めたが、残念ながら追い上げも1打足りなかった。

 

今日の芦原GCは、朝から曇り空、風も強めに吹いていて、気温の割に肌寒く感じた。
予選2日間の結果、169ストロークまでの82人が進出した決勝ラウンドは、朝7時30分にティーオフ。優勝、そして、上位13人に与えられる日本女子アマの出場権を目指し、選手たちは最後の18ホールに挑んでいった。

 

最終組のスタートは9時10分。通算3アンダーで首位の神谷そら選手、2打差の2位で妹の神谷もも選手、3位タイの通算2オーバー、杉浦愛梨選手(JGAジュニア)と池ヶ谷瑠菜選手(涼仙GC)の4人が並ぶと、あらら、ウエアの色あいがみな同じ、爽やかなブルー系という偶然。コーディネイトがショートパンツ、スカート、ロングパンツと違ったのは遠目からの識別にひと役買ったようだ。

 

神谷姉妹がデッドヒートを繰り広げるのか、下からグングンと追い上げてくる選手が現れるのか。
打ち上げていくスタート1番(471yd、パー5)で神谷そら選手が飛距離260ヤードのアドバンテージを見せつけた。2オンには惜しくも届かなかったが、第3打をピンの上2メートルにつけバーディ発進。通算4アンダーとした。続く打ち下ろしの2番(378yd、パー4)でもそら選手はただ一人グリーン近くまで持っていく豪快ショットを放つ。簡単にグリーンを捉え、2パットのパー。ここで、もも選手と池ヶ谷選手が3パットのボギーとし、首位と2位は4打差となった。その後も4人が緊張感のあるプレーを続ける中で、そら選手は崩れる気配がなくパーセーブを続けた。追いかけるもも選手は7番(188yd、パー3)で第3打のアプローチがワンバウンドで直接カップに入るバーディ、さらに9番(366yd、パー4)でも左からのロングパットを沈めバーディ、通算2アンダーに伸ばして、そら選手とは2打差になった。

前半を終えた時点で、首位はそら選手で通算4アンダー、2位はもも選手で通算2アンダー、3位は池ヶ谷選手で通算1オーバー、4位は通算4オーバーで杉浦選手と藤井美羽選手(岐阜国際CC)の2人、さらに田中こころ選手(岐阜北CC)が通算5オーバーで続いていた。

 

優勝の行方が神谷姉妹に絞られた後半。そら選手は11番(318yd、パー4)で7メートルのバーディパットを沈めて通算5アンダーに。すると、もも選手は15番(495yd、パー5)で2メートルほどのバーディを決め通算3アンダーとして差が2打に縮まった。と思うまもなく、16番(373yd、パー4)でそら選手がバーディ奪取してまたも3打差に。さらに、17番(160yd、パー3)でもも選手が3パットのボギーを叩いてしまい、4打差となって、残るは最終18番のみとなった。誰もが、4打差は盤石だと思っていた。

 

ところが、ドラマは起きるもの。そら選手の第1打は左サイドで跳ねてOBゾーンへ。グリーン右バンカーの右からのアプローチが第5打となり、ピン奥へ。一方、もも選手はフェアウェイからそら選手と同じグリーン右サイドへ、さらにアプローチでピン3メートルに寄せた。先にパッティングしたそら選手のボギーパットはカップをすり抜けた。それを見届けたもも選手の渾身の一打は見事にカップインしバーディフィニッシュ、通算3アンダーとしたのだ。その瞬間、ガッツポーズのもも選手は、「これでプレーオフになるかも」と思ったのだとか。だが、そら選手は返しのパットを沈めてダブルボギーとし通算4アンダー。1打差で姉の勝利となった。

 

表彰式は優勝から5位までの選手にトロフィーとレプリカが授与された。

★競技の注目はもう一つ。日本女子アマ出場権は熾烈だった。通算11オーバー、227ストロークまでの13人が出場権を獲得、同スコアのため、マッチングスコアカードにより決定された。
今年の日本女子アマは、6月14日(火)〜17日(金)に岐阜県の岐阜関カントリー倶楽部(東コース)で開催される。

 

<インタビュー>

 

優勝
「これ以上の緊張はなかった」
神谷そら選手(明世CC)  212=71、70、71(35、36)

連覇のかかる今大会で、そら選手は「連覇の意識はまるでなかった。それよりも、念願だったももとの最終組が実現して嬉しかったと同時に、ものすごく緊張しました。昨日の夜なんて、心臓が飛び出すくらいで、今朝もドキドキが止まらなかった」と話した。最初は妹を応援するような気持ちもあったが、7番でもも選手のチップインバーディがガツンと決まった時に「油断できない」と感じたという。そら選手はまだ7メートルのパーパットを残していたのだ。「もう、やけくそで入れ返しました」。見事にパーセーブしたそら選手は、その後、11番と16番でどちらも7メートルのバーディパットを沈めた。そして最後にダブルボギーをたたいたが、1打差で逃げ切った。
「これ以上に緊張した試合はなかった。でも、勝てたのは嬉しい。日本女子アマは優勝目指して頑張ります!! そのあとはプロテストに合格して、来年ここで行われる日本女子オープンにプロとして出場したい!!」そら選手は今年、麗澤瑞浪高を卒業、プロテストは2度目の挑戦となる。4月に19歳になった。

 

2位
神谷もも選手(明世CC)  213=74、69、70(35、35)

初めての最終組、しかも姉のそら選手と2打差という痺れるような最終日を経験したもも選手。4番でボギーを打ち、3打差としたものの、7番(パー3)でとてつもないショットを披露した。グリーン手前からのアプローチがワンバウンドしてガツンとカップイン、そのまま洗濯機のようにグルグル球が回ったというチップインバーディ。入っていなければ、反対側に勢いよく飛び出したであろう1打は、姉のそら選手に気合いのスイッチを入れさせたが、もも選手にもスイッチは入ったのだろう。最後まで諦めずにプレーし、最終18番では渾身のバーディパットが決まった。その時、思わず拳を握ったもも選手は、「3打差だと思っていたので、これでプレーオフになると思った」のだ。しかし、実際は4打差で迎えたホールだったため、1打足りなかったのだ。
3姉妹ゴルファーの真ん中で、小さい頃から切磋琢磨しているもも選手。「目標は、そら」と明言する妹は、これからも追いつき追い越せのハートで前に進む。麗澤瑞浪高2年。

 

3位
池ヶ谷瑠菜選手(涼仙GC)  217=68、78、71(35、36)

初日首位スタートした池ヶ谷選手は2日目に78と大きく崩したが、最終日のこの日は素晴らしいプレーを展開した。2番(パー4)でボギーの後、4番(パー4)でピン手前からの5メートルほどのバーディパットを沈めた。そこから、微妙なパーパットを入れながらもスコアをキープ、9番(パー4)であわやイーグルのスーパーショットを放ち、前半を通算1オーバーで折り返した。後半は、11番(パー4)でベタピンのバーディ、14番(パー4)をボギーで通算1オーバーで3位に入賞した。
初めての日本女子アマ出場権を獲得した池ヶ谷選手は「今日はものすごく頭を使いました。頑張りました。ショットは良くなってきているので、パットに集中できたことがよかったと思います。去年はマッチングで(日本女子アマ出場権を)落ちたので、リベンジできたのが何よりです」。津田学園高を卒業し、春からは涼仙GCでプロテストに向けて練習生をしている。

 

4位
荒川怜郁選手(中部学連)  221=76、73、72(37、35)

「昨日まで荒れていたショットが、今日は何故か直って、安定していました。2バーディ、2ボギーでした」と振り返りながら、通過できるか心配そうだった荒川選手だが、結果は堂々の4位タイ。
沖縄県出身の荒川選手は高3の時は九州女子アマに出場、中部学院大に進学してから中部女子アマに出場している。大学生になり、持ち前の飛距離を武器に活躍。昨年度は朝日杯争奪日本女子学生に個人優勝したほか、この春には岐阜オープンクラシックにただ一人女子で出場、また、この5月には東海テレビ杯争奪中部学生を制している。初めての日本女子アマでどんな活躍をしてくれるだろうか。中部学院大3年。

 

4位
杉浦愛梨選手(JGAジュニア) 221=72、74、75(38、37)

「昨日悪かったドライバーは良かったんですが、その代わりにアイアンの精度が落ちてしまって、バーディチャンスが少なかった」と思うようなゴルフができなかったことに残念そうだったが、実は杉浦選手の左親指にはテーピングがしてあるのだ。疲労骨折とのことだが、まだ治っていない。十分なパフォーマンスができる状態ではないと思われる中での、この成績は立派。そして、何より、テープの色を、その日のウエアとコーディネートしているのがお洒落だし、怪我の痛さをちょっぴりでも和らげてくれそう。福井工大福井高を卒業し、春から中京大に進学した。日本女子アマは中学3年の時に1度出場している。

<会場フォトギャラリー>