中部女子シニア 2R成績表、速報記事、日本女子シニア出場者、会場フォト他 掲載

2025.07.04

2025年度(第24回)中部女子シニアゴルフ選手権競技

開催日/2025年7月3日(木)・4日(金)

会場/葵カントリークラブ

 

第2日成績表(PDF)

 

 

第24回中部女子シニアゴルフ選手権競技
2025年7月3日(木)・4日(金)
会場/葵カントリークラブ  5694yd Par72
参加人数/137名(うち欠場5名)
天候/1R 晴れ、2R 晴れ

 

最終18番で大逆転!

栗原悦子選手(EGC伊勢大鷲)が昨年に続く連覇達成、

女子シニア通算4勝の快挙。

通算161ストロークまでの14人が日本女子シニア出場権を獲得。


第24回中部女子シニアゴルフ選手権競技が2日間の熱戦を終えた。会場の葵カントリークラブは今日も朝から蒸し暑く、陽射しの強い猛暑日となったが、昨日に比べて湿度が低かったせいか風が心地よく感じた。

 

87ストロークまでの81人が進出した決勝ラウンドは、午前7時30分にティーオフ。最終組は8時51分に、初日2オーバーの太田貴美選手(セントクリークGC)、3オーバーの高橋世利子選手(ロイヤルCC)、4オーバーの栗原悦子選手(EGC伊勢大鷲)永山恵子選手(吉良CC)の4人でスタートした。

 

1番パー5は全員が3オン2パットのパーキープと静かな出足だったが、2番パー4で首位の太田選手が第1打を左にOBとしてダブルボギー、栗原選手もボギーを打ち、それぞれ4オーバーと5オーバーになった。続く3番パー3で永山選手がバンカーからグリーン奥までとばし3パットするトリプルボギーで一気に後退。4番パー4では太田、栗原、永山の3選手がボギーとするなど、スコアメイクがうまくいかない。そんな中で、高橋選手だけは堅実にグリーンを捉えながらパーセーブを続けていた。3オーバーで首位を走り、6番でボギーとして4オーバーでも2位の太田選手に1打リードするナイスプレーだった。ところが、そんな髙橋選手も8番のボギーで太田選手と並ぶと続く9番もパーパットが決まらずボギーとして徐々にスコアを落とした。

 

前半が終わった時、最終組の太田選手が通算5オーバーで首位、髙橋選手が通算6オーバーで2位、栗原選手が通算7オーバーで3位、そして、一つ前の組を回っていた2年前のチャンピオンの岡部るみ子選手(岐阜北CC)が通算8オーバーで4位につけていた。

 

後半は太田、栗原両選手の一騎討ち状態だった。

 
実力者が上位につけて、後半はどんな展開が待ち受けるのか。そう思われた後半の序盤で岡部選手と高橋選手は連続ボギーで後退する。皆の注目は俄然、太田選手と栗原選手の2人に注がれた。12番パー3で栗原選手が今日初めてのバーディを奪い、太田選手がボギーとした時、2人が通算6オーバーでついに並んだ。が、次の13番パー5で太田選手がピン下からのバーディパットを沈めて通算5オーバーに戻し再び首位に立つ。一方、栗原選手はバーディパットが長めでなかなか決まらなかったり、アプローチで寄せてパーセーブするという内容が続いた。すると、15番パー5でまたも太田選手が3メートルほどのバーディパットを決めて通算4オーバーとしたのだ。2人の差は2打に広がった。

苦しい展開の栗原選手だったが、14番パー3でグリーン奥のカート道路の救済処置からのアプローチを見事に寄せ、さらに上から1メートルのスライスラインをかろうじて入れてパーセーブすると、16番パー4でピン上3メートルからのバーディパットをしっかりと沈めて、1打差に迫り、最終18番を迎えた。

 

最初にティーショットを打ったのは栗原選手で3Wでフェアウェイを確実に捉えた。続く太田選手のドライバーショット、これがあろうことか左の大きな木の方へ。この球を見つけることができず、暫定球からの第4打をグリーン手前へ持っていった太田選手。一方の栗原選手は残り50ヤードほどの第2打がやはりグリーン手前へ。先にアプローチしたのは栗原選手だったが球はカップを超えた。続く太田選手のアプローチが決まればプレーオフもあり得る状況となったが、残念ながら球はカップに届かず。痛恨のダブルボギーで通算6オーバーフィニッシュ。栗原選手は上からの1メートル強のパーパットを慎重に沈めて通算5オーバー。最後の最後で逆転優勝をつかみ取った栗原選手は、昨年に続く連覇を達成、中部女子シニアは4勝目となった。実にシニアになって5回出場している中部女子シニアのうち4勝という、圧倒的な強さを今年も見せた大会となった。
 

 
成績

優勝 栗原悦子(EGC伊勢大鷲)  149=76、73(39、34)
2位 太田貴美(セントクリークGC)  150=74、76(39、37)
3位 高橋世利子(ロイヤルCC)   152=75、77(39、38)

 

★2日間の競技を終え、通算161ストロークまでの14人が日本女子シニアの出場権を獲得した。今年の日本女子シニアゴルフ選手権競技は、10月30日(木)・31日(金)に岐阜県の岐阜関カントリー倶楽部で開催される。


14人の中には70歳の篠田富美子選手(鈴峰GC)の健闘が光っている。篠田選手は「今日はパーパットがよく入ってくれたのがスコアになった。仲良しの田島(和美)選手と初めて日本に行けるのが嬉しい」と出場権を喜んだ。

 

<インタビュー>

 

優勝
「苦しい中で我慢できた」2度目の連覇は大逆転。
栗原悦子 選手(EGC伊勢大鷲)  149=76、73(39、34)

2021年に女子シニアデビューで出場し優勝、連覇を達成した翌年の23年は岡部選手に勝利を譲ったが、昨年の呉羽CC大会で、首位で迎えた最終18番で大トラブルを迎えながらも5メートルのダブルボギーパットを沈め切って優勝した。そして、今大会では1打差を最終18番で大逆転して連覇。通算4勝目を達成した、今や女子シニアの女王である。「この中部女子シニアとは相性がいいのかなあ」と呟いた栗原選手だが、確かに今大会は終わってみれば優勝だった。
「前半が終わって、今年は無理かなと思っていました。ショットがつかないし、パットは入らないし、昨日も今日もパットは打ちきれなかった。キャディーさんに手前を狙わず、ピン上につけたらいいかも、と言われたけど、下りはやっぱり怖いですよね」と苦しかった1日を振り返った。
前半に凌いだのは4番(332ヤード、パー4)。第1打を左のレッドペナルティエリアに落とし、そこで後方線上の処置を選択。5Wでピンの上15メートルほどに乗せ、2パットのボギーでおさめた。我慢の連続だった栗原選手が自らクラッチパットだったと言ったのは、14番(135ヤード、パー3)だ。第1打がグリーン奥のカート道路に乗り、救済措置で奥の斜面からの2打目となった。左足下りの難しいアプローチだったが、ピンの上1メートルまで寄せることができたのだ。そして、スライスラインの3打目はカップの右からコロンと入りパーセーブ。「13番でタカミン(太田選手)がバーディで2打差になったから、なんとしても入れたかった。昨日は14番でダブルボギーだったので、あれが入って、ほんとにホッとしました」。勝負の18番については、「バーディを取ってプレーオフに持ち込みたい、とにかくフェアウェイが大事と思った」とこの日多用していた3Wで会心の1打を放った。「乗らない、寄らない、入らない中で我慢できたのが良かったですね」笑顔で優勝を喜んだ栗原選手は、再来週からハワイ入りし、7月21日に開催される全米女子シニアアマチュアの地区予選に出場する。「向こうでは一人で大変だけど、いろんな経験がしたいから(笑)」と2年ぶりの参戦で初通過を狙う。

 

 

2位
「18番でティーを低くしたのがダメだった」
太田貴美 選手(セントクリークGC)  150=74、76(39、37)


初日2オーバーで首位からスタートした太田選手は、前半を1バーディ、2ボギー、1ダブルボギー、通算5オーバーとしたが首位をキープし後半に向かった。12番のボギーで栗原選手と並ぶも、13番でピンの下から、15番はピンの右からのバーディパットを沈め、単独首位のまま最終ホールに向かった。この時、2位の栗原選手とは1打差で、「パーセーブのために、第1打はフェアウェイに置きたい」と考えた太田選手は、ティーイングエリアでいつもよりティーを低くした。「ゴロでもいいからフェアウェイに置きたかったんです。なので、ティーを低くしたけど、今までに試したことがないことを何故かあの場面でしてしまった」と太田選手。ここ一番の大事な場面で初めての打ち方を選んでしまったために、球は左前方のこんもりした木にガシャンと当たり、結局ロストボールとなった。痛恨の1打で勝利が遠のいた。「なんで普通に打っていかなかったのかなあ」。この悔しい負け方はきっと太田さんの糧になる。日本女子シニアで大いなるリベンジに燃えて欲しいもの。

 

 

3位
高橋世利子 選手(ロイヤルCC)   152=75、77(39、38)

安定したプレーで前半に通算3アンダーをキープして、一時は単独首位に立った高橋選手だったが3位入賞で2日間を終えた。「最初は良かったんですが、9番で1メートルを外してボギーにしてからパッティングがおかしくなってしまった。そこから連続でボギーが出てしまった。でも、今年も日本女子シニアに行けるし、栗原さんの集中力を間近で見て勉強になりました」と振り返った。高橋選手は56歳、シニアになってから連続で日本女子シニアに出場。23年大会には10位タイ入賞している。

 

 

4位
岡部るみ子 選手(岐阜北CC) 157=79、78(37、41)

前半に追い上げた岡部選手は、後半に思うように伸ばせなかった。「もう、ドキドキしてました。みんなが本当にうまくて、昨日のカットラインも高かったし」と、2年前のチャンピオンはほっとした様子だった。

 

 

5位
小林真規子 選手(名古屋GC) 158=83、75(38、37)

「昨日は暑すぎて、帰ってから体調が悪くなってしまったけど、今日は風もあって涼しさも少し感じて良かったです」日本女子シニアは連続3度目の出場となる52歳。

 

 

5位
岸貴美子 選手(愛岐CC)   158=81、77(38、39)


 

 

5位
前田英里 選手(TOSHIN Princeville) 158=78、80(41、39)

初めての中部女子シニア出場で、出場権を獲得した。

 

 

8位
中西以穂 選手(伊勢CC)   159=80、79(40、39)

6月8日にゴルフ場で転んで右足くるぶしと肋骨を骨折してしまったという中西選手。「じっとしているしかなかったけど、先週クラブを振ってみたらできたんです。(この大会に)間に合って良かった〜。でもね、怪我してない去年は通らなくて、こんな状態の時に通るなんて、複雑な気持ちです」と笑った。伊勢市で歯科医院の院長だが、骨折中ももちろん診療はお休みなし。

 

 

9位
篠田富美子 選手(鈴峰GC)  160=81、79(41、38)


 

 

9位
吉川美香 選手(松阪CC)  160=81、79(39、40)

日本女子シニア常連の吉川選手は今大会も出場権を獲得。「バーディは2つあったけどトリプルもあったんだよね。よく耐えました」。

 

 

9位
田島和美 選手(鈴峰GC)  160=80、80(40、40)

 

 

9位
松久悦子 選手(岐阜関CC) 160=77、83(41、42)

 

 

13位
宮下奈美 選手(フォレスト芸濃GC) 161=84、77(40、37)

初日42位タイで、インスタートで決勝を迎えた宮下選手が3バーディを含む77でホールアウトし、13位に大ジャンプアップした。「いいゴルフだったけど、後半は暑すぎてなんだか朦朧としてきちゃって、上がり3ホールがボギーになってしまった」。この大会に4度目の出場で、初めての日本女子シニア出場権を獲得した。

 

 

13位
永山恵子 選手(吉良CC)  161=76、85(43、42)


 

 

 

<会場フォト>