中部学生 2R 成績表、速報記事&会場フォトを掲載しました。

2023.08.10

2023年度(第52回)中部学生ゴルフ選手権競技

開催日/2023年8月9日(水)・10日(木)

会場/明智ゴルフ俱楽部明智ゴルフ場(東コース)

 

[第2日]

成績表(男子の部)PDF

 

成績表(女子の部)PDF

 

 

第52回中部学生ゴルフ選手権競技
2023年8月9日(水)・10日(木)
会場/明智ゴルフ倶楽部明智ゴルフ場(東コース)
男子7053yd、女子6232yd ともにPar72
参加人数/男子96名(うち欠場4名)、女子30名(うち欠場1名)
天候/1R 曇り時々雨(雷雲接近による37分間の中断あり)、2R 晴れ

 

強風の一日。

男子は、石垣敢大選手(中京大2年)がリードを保ち、初優勝。

女子は、3人のプレーオフを制し、青山緑選手(愛知大2年)が初栄冠。

 



 

中部学生ゴルフ選手権競技決勝ラウンドが終了した。
今日は、朝から強い日差しが照りつけたが、同時に強い風が吹いた。「風の計算が難しかった」と選手たちが嘆いたように、スコアは思うように伸びなかった。

 

 

◆男子の部◆

 

風の影響を受けたのは男子の方が多かった。飛距離がある選手ほど、球は左右に持っていかれたのか、皆がスコアメイクに苦心した。そんな中、初日6アンダーで首位スタートの石垣敢大選手(中京大2年)は、得意のアプローチとパッティングを駆使し、前半をイーブンパーで折り返す。この時点で、首位は石垣選手で、2打差の通算4アンダーに森紅陽選手(中部学院大1年)と松井諒哉選手(福井工大1年)、通算2アンダーに菱田健斗選手(中京大4年)、宇佐美友亮選手(愛知大3年)、中島桐生選手(愛工大3年)が続いていた。後半に入ると、首位の石垣選手がパーセーブする一方で、上位陣が次々にボギーやダブルボギーを叩き、スコアを落とす展開に。石垣選手が16番(232ヤード、パー3)で後半2つ目のボギーを打ち、通算4アンダーになった時には、いつのまにか、最終組2組前の中島(桐)選手が通算3アンダーで2位に浮上していた。女子に続き、男子のプレーオフもありかに思えたが、最終18番(434ヤード、パー4)で中島選手がボギーとし、2打差になり、石垣選手が初優勝を決めた。

 

●入賞
優勝 石垣敢大(中京大2年)     140=66、74(36、38)
2位 中島桐生(愛工大3年)     142=71、71(35、36)
3位 松井諒哉(福井工大1年)    143=68、75(36、39)
4位 藤本竜之進(中部学院大2年)  145=72、73(36、37)
4位 新井龍紀(中部学院大1年)   145=69、76(38、38)


 

2日間の結果、通算147ストロークまでの10人が、日本学生ゴルフ選手権競技への出場権を手にした。タイが生じたため、マッチングスコアカード方式により決定された。
日本学生は、8月22日(火)〜25日(金)に鳥取県の大山ゴルフクラブで開催される。

 

 

◆女子の部◆

 

女子の部は、アウトコース1番から、午前7時にティーオフした。3アンダーで首位スタートの青山緑選手(愛知大2年)を追いかける戦いは、やはり強い風、場所によって方向を変える回る風によって、選手たちを翻弄。前半を終えた時点で、首位は通算4アンダーと1打伸ばした青山選手。最終組から2組前の中村好花選手(福井工大3年)が33をマークして通算3アンダーとし2位に浮上、さらに、通算1アンダーに中田彩夏選手(福井工大1年)、住谷唯選手(愛知学院大2年)、木下遥選手(愛知大4年)の3人が続いた。後半はどの選手もボギーが先行する厳しい流れとなり、ホールアウトする選手たちもうかない表情だった。アテスト会場がざわついたのは、注目されていた最終組2組前だった。通算2アンダーで、中村選手と木下選手が揃ってホールアウト。最終組の青山選手次第で、プレーオフの人数もわからない状況となったのだ。
その青山選手は17番(338ヤード、パー4)でボギーとしたものの、最終18番(358ヤード、パー4)でバーディ奪取し、通算2アンダーフィニッシュ。ついに3人によるプレーオフに突入となった。

 

プレーオフは1番からのサドンデスで始まった。1番(521ヤード、パー5)をドローとした3人は2番(335ヤード、パー4)へ。中村選手の第1打はフェアウェイ右端へ、青山選手と木下選手はともに右に曲げて、暫定球を打ったが、幸い、2人とも最初の球がセーフ。ただ、2人ともフェアウェイに出すだけで、3オンさせた。中村選手は第2打がグリーンの右ラフへ行き、そこからアプローチで3オン。最初にパッティングした青山選手は3メートルをしっかり沈めてパー。木下選手は3メートル弱だったがショート。中村選手は1.5メートルを沈めパーとし、ここで木下選手が脱落した。続く3番(171ヤード、パー3)は中村選手がピン左10メートルにオン、青山選手は手前のバンカーだったが、2人ともパーセーブでドロー。

 

そして、4番(420ヤード、パー4)。第1打は、フェアウェイの左側に中村選手、右側に青山選手、同じくらいの距離だった。先に打った青山選手の球はグリーン手前のバンカーへ。中村選手は第2打が左の斜面にOB、第4打がグリーン手前で、5オンとなった。ほぼ勝負がついた状況だったが、青山選手のバンカーショットはあろうことかホームランしてグリーン奥へ、そこからのアプローチもピンを3メートルほどオーバーしたのだ。ドローもあり得た中村選手の下からの8メートルほどのパットは惜しくも外れ、トリプルボギー、青山選手のパッティングも決まらなかったが、2パットのダブルボギーとし、青山選手が勝利。昨年に続くプレーオフだったが、今大会でリベンジ優勝となった。

 

●入賞

 

優勝 青山緑(愛知大2年)   142=69、73(35、38)
2位 木下遥(愛知第4年)   142=73、69(34、35)
3位 中村好花(福井工大3年) 142=72、70(33、37)


 

2日間の結果、通算145ストロークまでの6人が日本女子学生ゴルフ選手権競技の出場権を獲得した。日本女子学生は、8月23日(水)〜25日(金)に、鳥取県の大山ゴルフクラブで開催される。


 

 

<インタビュー>

 

男子優勝
「2日目に堪えられた。去年のリベンジできました」
石垣敢大選手(中京大2年) 140=66、74(36、38)

最終18番にきた時、2位とは2打差だった。第2打をピン手前10メートルほどに乗せた石垣選手はバーディパットをしっかり打ち、惜しくも外したが、パーでホールアウトすると腰のあたりで拳を握り、優勝を喜んだ。「アプローチとパッティングで凌いだ1日でしたが、優勝はとても嬉しいです。2日間をまとめられて、去年のリベンジができたのが何よりです」と昨年、2日目に崩れて取りこぼした優勝を取り返した笑顔だった。
「風が強かったけど、飛ばない僕のチャンスだったかも。それでも、今日はパーオンできなくて、アプローチを11回しました。そのうち9回をパーセーブしたのが大きかったですね。出だしの1番で菱田先輩や鳥居選手がバーディを取った時、自分は今日はパーを重ねていこうと思って、実際それが続けられた。16番でようやく他の人のスコアがわかって、2位と1打差と知りました。17番、18番でバーディが取れたら勝てるかなと思ってましたけど、取れなかった。今日はノーバディ、OBはなかったけど・・」。158センチと今大会で一番小柄な石垣選手が大きなタイトルを獲った。2週間後、初の日本学生でどんな結果を出してくれるのか楽しみである。

 

2位
中島桐生選手(愛工大3年) 142=71、71(35、36)

決勝ラウンドのベストスコア71をマークし、初日9位から2位に食い込んだのが中島選手だ。前半を2バーディ、1ボギーの35で折り返し、後半は1バーディ、1ボギーだった。「昨日よりコンデジションが悪い中、ショットも安定していたしパッティングも良かった。よく耐えられたと思います」と振り返った。瀬戸市出身の中島選手がゴルフを覚えたのは小学3年だが、小学校、中学高時代はバスケ少年だった。ゴルフ部に入ったのは栄徳高校からというから、今年で6年目となる。急激に力がついたと感じたのは大学に入ってからのことと言う。「学内に練習設備があること、さなげCCでキャディーをしたりラウンドさせてもらえたりと環境がいいです。中部学生は1年生は出られず、去年は全くダメでした。それでも練習は欠かさず続けていて、今回、練習は裏切らない!!と実感しています」、目を輝かせて話す中島選手、伸び代はまだまだいっぱいと感じた。

 

3位
松井諒哉選手(福井工大1年) 143=68、75(36、39)

前半を1バーディ、1ボギーのイーブンで折り返したが、後半の10番で第1打を左にOBしダブルボギー、続く11番、12番もボギーとした。その後、バーディを奪ったが、75でのホールアウトだった。「今日は風が強かったので、とにかくスコアを落とさずに回ることを意識しました。後半に崩してしまったけど、ショットのたびに、あれこれ試行錯誤しながら打っているので、仕方ないかなと思っています。今は自分の形を作っていきたい時なので、まだまだ試行錯誤が続くと思います」。

 

4位 藤本竜之進選手(中部学院大2年)  145=72、73(36、37)

 

4位 新井龍紀選手(中部学院大1年)   145=69、76(38、38)

 

女子優勝
2年連続のプレーオフ。「リベンジできました!!」
青山緑選手(愛知大2年) 142=69、73(35、38)

首位でスタートした青山選手は、前半2バーディ、1ボギーで1打伸ばしたものの、後半は3ボギーと後退、最終18番のバーディでプレーオフにたどり着いた。「前半から耐え忍ぶパーばかりで、9番で奥から5メートルのバーディパットが入った時は嬉しかったです。後半も良くなくて、プレーオフもそうでしたが、今日はパーオンができないホールが多かった。アプローチも寄らなくて、流れ的に無理かなと思ってました。ただパットが入っていたので、勝てたのはすごく嬉しいです」と安堵の笑顔。昨年の大会は、今年プロになった荒川怜郁選手とのプレーオフで惨敗しただけに、「プレーオフでリベンジできたこと」ことが今後の自信につながりそうだ。
ジュニアの頃から愛知県女子アマや中部ジュニア、中部女子アマでも上位成績を収めてきたが、優勝は初獲得の青山選手。「去年の日本学生はカットだったから、今年は上位で終われるように頑張ります!!」

 

2位
木下遥選手(愛知大4年) 142=73、69(34、35)

前半に2バーディ、後半に1バーディを奪った。ノーボギーの3バーディで通算2アンダーとし、プレーオフを得た木下選手だったが、2ホール目でパッティングがショート。実は1ホール目の1番Hでも、3人のうちで一番近くに乗せたもののバーディパットをショートし、ドローにしてしまったのだった。「どっちも下りラインで、打ちきれなかった。初めてのプレーオフでしたが、いまは、ホッとしています。2日目にノーボギーでスコアを伸ばせたことが自信になりました」と爽やかな笑顔の木下選手だったが、去年の中部学生の後に試練があったことを教えてくれた。
昨年の試合が終わってまもなく、木下選手はコロナに感染。そして突如、胸が痛くなり救急搬送された八事日赤で、心臓の近くに先天性腫瘍があることが判明。9月に急遽、摘出手術を受けた。年内は療養となり、ゴルフの練習再開は年明けの1月になってからだった。「軽いランニング、アプローチから始めました。それを思うと、今回のこの成績は上出来です」と謙遜気味に話したが、木下選手は今年の女子プロテスト1次にすでに合格している。

 

2位
中村好花選手(福井工大3年) 142=72、70(33、37)

前半に3バーディを奪い、初日7位タイから2位に浮上した中村選手は、後半は2ボギーの後、16番ショートでバーディを奪取し、通算2アンダーでプレーオフへ。4ホール目の第2打は「グリーン手前のバンカーを超えたいと3Wで打ちましたが左足下がりのところで上手く打てなかった。もったいなかったですね」と初めてのプレーオフを振り返った。決勝ラウンドについては「ショットもパットも悪かった。自信を持って打てていませんでした。耐えられたのは良かったです」と話した中村選手。日本学生は1年生の時に出場して以来、2度目の出場となる。

 

 

<会場フォト>