中部オープン本戦 3R成績表、記事 掲載

2019.08.02

2019年度中部オープンゴルフ選手権競技本戦

 

第3日成績表を掲載しました。(こちらからごらんください)

 

第49回中部オープンゴルフ選手権競技
2019年7月31日(水)〜8月2日(金)
会場/片山津ゴルフ倶楽部(白山コース) 7118ヤード・Par72
参加人数/152名(うち欠場1名)
アマチュア10名 プロ142名(うち欠場1名)
天候/第1日 晴れ、第2日 晴れ、第3日 晴れ

 

石渡和輝(フリー)が通算9アンダーで中部の王者に。

ベストアマは、プレーオフを制し、渡辺龍ノ介(グリーンヒル瑞浪GC)。

 


中部オープンの決勝ラウンドが終了した。

今日は朝から雲ひとつない青空、真夏の太陽が照りつける酷暑であったが、風が吹いた。選手はもちろん、応援について歩いたギャラリーにとっても、熱中症対策が不可欠であり、吹き抜ける風は救いだった。

 

競技は、予選2日間を終え、通算150ストロークまでの86人が出場した。朝7時30分から3人組でのティーオフ。今大会では、初日からスタート時に選手名をコールするアナウンスがなされていたが、最終日のアウトコーススタートでは、CBC放送の高田アナウンサーが担当。トーナメントの雰囲気を盛り上げた。

 


◆総合の部

 

優勝戦線の行方は、通算9アンダーの石渡和輝(フリー)、7アンダーの上井邦裕(三好CC)、6アンダーの飯田耕正(フリー)の最終組を、6アンダーの岸本翔太(グリーンヒル関)、5アンダーの小野田享也(浜名湖CC)、新田あきひろ(フリー)らがどう追いかけていくか注目された。

 

勝負はいきなり1番ホールから動き始めた。最終組の上井が左斜面からの第2打を右にOBとし、ダブルボギーで5アンダーに落としたのだ。続く2番でもアプローチをピンオーバーすると、それを入れられずボギーで、一気に4アンダーまで後退。石渡は安全にパーをキープ。そして、前の組の岸本が1番、2番を連続バーディで7アンダーに伸ばしたのである。すると、4番で石渡がボギー、5番で上井がボギーと、ホールが進むごとにスコアが動く状況になった。石渡8アンダー、上井4アンダーで迎えた8番で共にバーディでスコアを伸ばすと、続く9番で、上井が花道からの35ヤードを直接入れるイーグルで沸かせると、石渡はすぐ後にグリーン奥からのアプローチを沈めるイーグル返し。石渡10アンダー、上井6アンダーで折り返した。
前半を終え、石渡が首位、2位は岸本で7アンダー、3位は上井、4位は33をマークした福岡大河(CRC白山ヴィレッジ)で5アンダーとし浮上していた。

 

後半に入り、スコアが動いたのは12番。石渡上井が揃ってボギーで、それぞれ9アンダー、5アンダーとする。そして、14番で上井が鮮やかなイーグルを奪い7アンダー、さらに16番でもバーディで8アンダーに伸ばし、ついに首位の石渡との差を1にまで詰め寄ったのだ。残り2ホールでどんなドラマが待ち受けるのか、ギャラリーのワクワク感も一気に上昇した。
ところが、今日の上井は、どうも勢いにムラがあるというか、ショット、パッティングともに今ひとつの状態で、17番でまさかのボギーを叩き7アンダーに後退。ここで、石渡はグリーンの奥からの難しいロングパットをしっかり寄せてパーとし、再び2打差に。
最終18番(448yd、パー4)。石渡の第2打はピンの上5メートル、上井はピンの左3メートルにオンした。先にパッティングした石渡だったが、ボールはカップをすり抜け20センチオーバー。上井のバーディパットが決まらず、石渡の初優勝が決まった。

 

優勝した石渡には賞金500万円のほか、副賞の中部国際空港発着の国内ANA便航空券ペアチケットが贈られた。また、秋の日本オープン(10月17〜21日に古賀ゴルフ・クラブで開催)、トップ杯東海クラシック(10月3〜6日に三好カントリー倶楽部で開催)、来年の中日クラウンズへの出場権が与えられた。

優勝 石渡和輝(フリー) 207=69、66、72(35、37)
2位 上井邦裕(三好CC) 209=66、71、72(37、35)
3位 甲斐慎太郎(国際スポーツ振興協会) 210=67、71、72(37、35)
4位 金井泰司(14ヒルズCC)  211=70、71、70(35、35)
4位 岸本翔太(グリーンヒル関GC) 211=70、68、73(35、38)

 

◆アマチュアの部

プレーオフの渡辺選手と作田選手


アマチュアは5人が予選通過、全員が149ストローク、59位タイでの決勝ラウンドだった。
ベストアマチュアは、通算223でホールアウトした渡辺龍ノ介選手(グリーンヒル瑞浪GC)作田大地選手(中部学連・金沢学院大4年)とのプレーオフにもつれ込んだ。1番ホールで行われたプレーオフ。渡辺選手はフェアウェイ左からの第2打を右サイドの木の下へミスショットとなったが、そこからカラーまで寄せ、2パットのパー。作田選手はフェアウェイからの第2打がショートし、グリーン手前のラフへ。パーパットを決められず、渡辺選手の初優勝となった。

成績
ベストアマチュア 渡辺龍ノ介(グリーンヒル瑞浪GC) 223=71、78、74(36、38)
2位 作田大地(中部学連・金沢学院大4年) 223=74、75、74(36、38)
3位 福山功太(芦原GC・福井工大2年) 226=71、78、77(41、36)
4位 松井諒哉(中部日本パブ・石巻中3年) 228=73、76、79(40、39)
4位 辻圭一郎(JGAジュニア・星稜高3年) 228=71、78、79(39、40)

 

★ベストスコア賞(各日10万円)

第1日 66 上井邦裕(三好CC)
第2日 66 石渡和輝(フリー)
第3日 66 竹安俊也(フリー)

 

 

<インタビュー、フォトギャラリー>

 

優勝
「最後は勝ったのかわからなかった。とにかく嬉しい〜〜」
石渡和輝(フリー) 207=69、66、72(35、37)

シード選手の上井邦裕に2打差の通算9アンダーでスタートした石渡。「緊張していて、力が入っていると感じていました。3番(407yd、パー4)でボギーが先行して、4番(412yd、パー4)も右の林に入れ、第2打は木に当たって、1.5メートルの下りパットが入ってガッツボギー。5番で3メートルが入ってパーが取れ、ようやく落ち着きました」と最終日最終組の心模様は相当なものだったようだ。9番(531yd、パー5)のイーグルについては、「上井さんが先にイーグルでしたが、入れ返そうとは思わなかった。寄せてバーディを取らなければ、と集中できました」。後半に入り、上井がイーグル、バーディで1打差に追い上げてきた時は「自分がボギー打ったり、バタバタしていて、自分のゴルフに集中していて、焦りはなかったです」。
そうして、迎えた18番でバーディパットを外して、ボールをマークしたものの周りをキョロキョロ。そのまま打つのか、ウイニングで後がいいのか、自分の順位がわからず戸惑ったのだ。ホールアウトして、「おめでとう」と言われて「勝ったんですか」と石渡。安堵の笑顔がこぼれた。
千葉県在住の26歳。中部オープン予選は3年前に初めて出たが落ちた。今年、2回目の予選で初めて本戦へ。中央学院大4年の時にQT34位でツアー参戦、その冬のCBCチャレンジで優勝して、2016年の中日クラウンズ出場、同年にプロテストに合格した。しかし、その後は参戦する試合も少なく、この優勝、そして賞金500万円は「嬉しい。今後の移動経費に使えます?」。中部オープンオリジナルキャップにサインをたくさんした石渡は、応援にかけつけていた両親と笑顔で誇らしく帰路に着いた。
※CGAオープンサイン入りキャップは、CGA会報誌秋号のプレゼントになります。

 

2位
上井邦裕(三好CC) 209=66、71、72(37、35)

初日のベストスコア66を叩き出した上井だったが、2日目に熱中症状態になった。そして、今日の決勝も不調が続いてたのか、ショット、パットともに不安定に見受けられた。9番(531yd)と14番(532yd)の2つのロングホールで、チップインイーグルを奪った一方で、OBによるダブルボギーやパーパットが決まらずボギーも。首位に1打差で残り2ホールという絶好のチャンスを勝ちにつなげられなかった。未冠の大器が花咲くのを誰もが待ち望んでいる。

 

3位
甲斐慎太郎(国際スポーツ振興協会) 210=67、71、72(37、35)

「前半はなかなかバーディが取れず、ようやく5番でバーディ。でも、次の6番でアプローチが寄らず3パットのダブルボギーにしちゃって・・。すぐバーディで戻したけど、とにかく我慢の1日でした。チャンスがあっただけに、それを決めきれず、残念。ゴルフ自体は良くなってきているので、日本オープン予選に向けて、調整していきます」。中部オープンは2年ぶりの出場。

 

4位
金井泰司(14ヒルズCC)  211=70、71、70(35、35)

3日間アンダーパーをマークし、4位タイでフィニッシュした金井。今年のテーマとしている「がっつかない。普段通りにプレーする」で、決勝も4バーディ2ボギーだった。「16番で7メートルのパーパットが決まって、17番では7メートルのバーディパットが入った。もう一つ、と思って18番はちょっと攻めたんですが、ティーショットがバンカー、2打目もダフって、結局ボギーにした。ここだけ、がっついて失敗でした。それでも、4位で、日本オープン予選へのチャンスが生まれた。それが一番、嬉しい」。夏限定(?)のキャップ姿でプレーした43歳の金井はニコニコだった。

 

4位
岸本翔太(グリーンヒル関GC) 211=70、68、73(35、38)


「スタートして、1番、2番でバーディが連続できたので、しめしめって思ったんですよ。今日はいけるってね。でも、結局3ボギー叩いちゃったから仕方ないね」。

 

★アマチュアはプレーオフ勝負

 

優勝
渡辺龍ノ介選手(グリーンヒル瑞浪GC) 223=71、78、74(36、38)

グリーン右のバンカーからさらに右の樹の下から第3打を打った渡辺選手。「その3打目よりも、2打目が失敗でした。左の池を気にしすぎて右に行きすぎました」。7メートルほどのバーディパットは外れたが、しっかりとパーセーブした。「この3日間は初日は良かったけど、2日目からはドタバタしました。調子が良くなくて、今日はカラ振りもしちゃって、パー5でダブルボギー。プレーオフで勝てて嬉しいです」。渡辺選手は福井工大福井高を2年前に卒業。大学進学はせず、今は、愛知県の春日井カントリークラブで練習生を続けている。今大会で3位になった福山選手とは高校時代の同級生だ。

 

2位
作田大地(中部学連・金沢学院大4年) 223=74、75、74(36、38)

プレーオフの3打目はフェアウェイ中央から残り90ヤードだった。「フォローの風だったので、52度で軽く打ったんですが、短かった」と、ボールはグリーンにわずかに届かずカラー手前のラフに止まった。ピンまでは7メートル程だったが、アプローチは上がりすぎて、ピンの上3メートルへ。それを決められず、勝利を逸した。「この3日間、ショットが曲がりすぎ。パッティングもダメで、スコアも悪すぎた」と猛反省の作田選手だったが、それもそのはず、今年プロテストに挑戦していて2次を通過、今月末の最終テストを控えている身なのだ。「アマチュア最後の試合でしたが、残念でした。来年はプロで出場したい!!」。

 

<会場風景 フォトギャラリー>

17番パー3。名物ホールの池にもポチャリ。

表彰式の様子



ギャラリー、会場風景など


最終日に、打撃練習場において、オノフ試打会が行われた。