中部シニアオープン本戦 2R成績表、速報記事、インタビュー、会場フォト 掲載
2025.11.13
2025年度(第24回)中部シニアオープンゴルフ選手権競技 本戦
2025年11月12日(水)、13日(木)
会場 富士カントリー可児クラブ可児ゴルフ場(志野コース)
第24回中部シニアオープンゴルフ選手権競技
2025年11月12日(水)・13日(木)
会場/富士カントリー可児クラブ可児ゴルフ場(志野コース)
6767yd、Par72
参加人数/計135名(うち欠場
・アマ50歳代38名(うち欠場6名)
・アマ60歳以上20名(うち欠場3名)
・プロ50歳代52名(うち欠場2名)
・プロ60歳以上25名(うち欠場1名)
天候/1R 曇り時々晴れ、2R 曇り
52歳の佐々悦彦選手(赤福)が通算3アンダーで初優勝。
ベストアマ、長嶋篤選手(額田GC)も初タイトル。

第24回中部シニアオープンゴルフ選手権競技の決勝ラウンドが終了した。雲が厚く、陽射しの届かない1日だったが、気温は昨日ほど冷えこむことなく、風も少なかった。
初日の首位の5アンダー、山本明秀選手(三鈴CC)を追いかけ、2打差の3アンダー、佐々悦彦選手(赤福)、3打差2アンダーの奥智将選手(KENTOUCHU COFFEE)、4打差1アンダーの鈴木和成選手(フリー)が最終組で午前9時にティーオフした。
1番パー4で奥選手がボギーとしたが、4選手ともにパーセーブを続ける手堅いゴルフを展開した。勝負が動いたのは、5番(430ヤード、パー4)だった。首位の山本選手の第1打はドッグレッグ右斜面へ。そこからグリーン左に外した第3打が大ショート。パーセーブができず、短いボギーパットも外してしまいダブルボギーとしたのだ。通算3アンダーに落とした山本選手に対し、フェアウェイ中央からピン左やや手前10メートルに2オンした佐々選手がその難しいバーディパットを見事に決め切り、通算4アンダーに伸ばして首位が逆転した。すると、佐々選手は続く6番(376ヤード、パー4)でも8メートルのロングパットが決まる連続バーディ奪取で通算5アンダーとしたのである。「あの2連続は最後に切れる難しいラインでしたが、よく入りました。あれが全てですね」と佐々選手が振り返ったように、実に見事なパッティングだった。
前半を終えて、首位は佐々選手、そして、迫っていたのが、最終組から3組前でスタートした桑原克典選手(ミズノ・株)で前半に4バーディを奪い通算2アンダーに伸ばしていた。実力ある桑原選手の追い上げはどこまで行くのか、大いに注目された。
後半に入り、佐々選手は盤石なゴルフを展開していたが、13番(376ヤード、パー4)で第1打を右のバンカーに入れた。アゴが近かった。ひとまず出して、3打目にかけたが、グリーン奥のカラーへ、50センチに寄せたもののボギーパットがそれ以上、下に行ってしまい、2パットのダブルボギー。通算3アンダーになった時点で、桑原選手とは1打差となり、いよいよ勝負はわからなくなった。しかし、桑原選手は17番パー5をパー、最終18番を惜しくもボギーで、通算1アンダーでフィニッシュ。佐々選手は最終18番を2オンし、2パットでパーセーブして、初優勝を飾った。佐々選手には賞金100万円が贈られた。
また、ベストアマチュアは、アウトの第1組からスタートした長嶋篤選手(額田)が獲得。こちらも初タイトルだった。
アマ60歳以上の部は大橋健一選手(富士C可児C)、アマ50歳代の部は長嶋篤選手(額田)が優勝。プロ60歳以上の部は伊藤正己選手(明智)で、決勝で68ストロークのエージシュートをマークしての優勝、賞金10万円が贈られた。
<入賞>
総合優勝(賞金100万円)

佐々悦彦(赤福) 141=69、72(34、38)
ベストアマ

長嶋篤(額田GC) 150=77、72(37、35)
アマ60歳以上の部

優勝 大橋健一(富士C可児C) 154=80、74(38、35)
2位 山下洋右(三好CC) 156=76、80(37、43)
3位 中島誠豊(立山CC) 163=81、82(39、43)
アマ50歳代の部

優勝 長嶋篤(額田GC) 150=77、72(37、35)
2位 大西潤(CRC三重白山) 151=77、74(37、37)
3位 本田頼平(デイリー瑞浪CC) 152=72、80(38、42)
ベストスコア賞(各日10万円)

1R 67 山本明秀(三鈴CC)
2R 68 伊藤正己(明智GC)、早川佳智(エトワス)
<インタビュー>
総合優勝
佐々悦彦選手(赤福) 141=69、72(34、38)

52歳の初優勝、佐々選手は「むちゃくちゃ嬉しい」と満面の笑顔で試合を振り返った。
「今までは優勝争いをしていても自滅するタイプでしたけど、今日は、ショットもパットも良かった。ドライバーはほぼフェアウェイでしたし、パッティングは前半の5番と6番で長い難しいバーディパットが決まったのが全てでしたし、ノーボギーだったのも良かった。18番にきた時に、多分優勝じゃないかと言われましたが、ボギーを打ったら優勝はないと思いながらやろうと気を引き締めました」。その最終ホールはフェアウェイからピン右6メートルに乗せ、2パットのパーで優勝を決めたのだった。
志摩市出身で地元の志摩高卒業後、研修生になって28歳でプロ合格、近鉄賢島CCで16年間所属から昨年、赤福に所属が変わった。「縁があって、赤福の所属に変わり、それから福がついてるというか、調子が上向きです。今年の三重県オープンでも若手の中で5位に入ることができました。シニアツアーは今年は日本プロシニアで4日間回れた、最終日に宮本勝昌さんと一緒で勉強になりました。来年に向けてまずは12月のOTですね」とシニアツアーレギュラー入りを目指すことを教えてくれた。そして最後に、笹選手は付け加えた。「全国どこに行っても赤福は知られていて、あの赤福ですかって言われます。赤福の佐々ではなく、佐々は赤福って言われるように頑張っていきたいですね(笑)」、
ベストアマ&アマ50歳代の部
長嶋篤選手(額田GC) 150=77、73(37、36)

初日77ストロークで、決勝ではアウト1組目のスタートだった。「初日は1番から3連続ボギーになってしまった。初めてのプロとの試合だったこともあって地に足がついていませんでした。でも、今日は地に足がついて(笑)、前半を1オーバー、後半の10番から3連続でバーディが取れました。もしかしたらタイトルが取れるかも、と思ったとたんにボギーが出て、結局後半はイーブンでしたが、優勝できて嬉しいです」と振り返った長嶋選手は、11月8日に50歳になったばかりのルーキーだ。ホールアウトして「プレーオフがあるかもしれないからね」と言われたが、それもなく、表彰式まで長い待ち時間を過ごすこととなった。
長嶋選手は23歳ごろから我流でゴルフを楽しんできた。33歳の時に名倉CCのメンバーになって月例にも参加するようになったという。インタークラブの選手にもなったが、今は額田GCに移り、やはりインタークラブメンバーである。
元気いっぱいに見える長嶋選手だが、痛風の持病があり、この試合の前も痛みが出て、痛み止めを飲みながらの出場だった。「この初優勝はとても嬉しいんですが、本当は、広幡GCでのゴルフ団体戦でいつもチーム仲間だった児玉光雄さんが元気なうちに優勝したかった。児玉さんに取材してもらいたかったな。それだけが心残りです」と思い出を話してくれた。
アマ60歳以上の部
優勝
大橋健一選手(富士C可児C) 154=80、74(38、35)

初日を80ストロークでアマ60歳以上の部3位タイで決勝に進出した大橋選手は、首位の山下洋右選手(三好CC)との4打差を追いかけ、インコースからスタートした。前半を2mバーディ、2ボギーのイーブンで折り返し、後半は1バーディ、3ボギーとし、74ストロークでフィニッシュした。「昨日は3パットが多く、グリーン上で大変でした。それで、今日はパターを変えてきました。ショートパットに強いパットで、それが良かったみたいですね」と笑顔。大橋さんは自分のベストパターが5本ほどあり、競技や体調などによって変えているのだとか。今大会はその選択がバッチリ功を奏した結果となった。
プロ60歳以上の部(賞金10万円)
優勝
伊藤正己選手(明智GC) 146=78、68(33、35)

決勝で4バーディ、ノーボギーの68をマークした伊藤選手は69歳。見事なエージシュート達成で、初日44位タイから一気に追い上げ、総合4位に食い込み、プロ60歳以上の部門優勝となった。「いいゴルフができたよ。昨日出したかったね」と笑顔でホールアウトした伊藤選手だったが、翌日から千葉県で始まる「ISPS HANDA シニア・グランド・ゴールドクラシック・ゴールドシニア」に出場するため、急いで会場を後にした。
総合の部 2位タイ、中部プロゴルフ協会会長
桑原克典選手(ミズノ・株)

決勝では前半に4バーディを奪って通算2アンダーまで伸ばしたが、後半に伸ばしきれず、惜しくも2位タイで終えた桑原選手は、中部プロゴルフ協会の会長でもある。自身のプレーについて、また大会についての話を伺った。
「ツアー以外のこういうシニアオープンというのは全国的に稀なんですよ。だから、CGAと中部プロ会が長年続けていることに感謝しつつ、これからもずっと続けていって欲しいと思っています。そして、こういう試合にアマチュアの方々にもっと出て欲しいと思います。プロと一緒に回れるとてもいい機会ですし、この大会がアマチュアにとって、プロと回れる憧れの大会になっていけたらすごくいい。来年も開催できるように、プロ会としても努力していきたいと考えています。」
<会場フォト>















