中部ジュニア本戦・2R成績表 記事&フォト 掲載

2017.07.26

平成29年度(第43回)中部ジュニアゴルフ選手権競技本戦 第2日各部成績表を掲載しました。

————————————————————————

平成29年度(第43回)中部ジュニアゴルフ選手権競技

開催日/平成29年7月25日(火)・26日(水)

会場/東名古屋カントリークラブ(西コース)

天候/第1日曇りのち雨  第2日曇りのち晴

【第2日成績表】

男子15歳~17歳の部

男子12歳~14歳の部

女子15歳~17歳の部

女子12歳~14歳の部

4部門ともに初優勝の顔ぶれ。
日本ジュニアへの出場選手も決定。

男子15歳~17歳の部は、7位タイから接戦逆転、沢田新選手(金沢学院高2年)
女子15歳~17歳の部は、昨年最下位からの大躍進、兼松亜衣選手(誉高2年)
男子12歳~14歳の部は、5打差を追いつき逆転、竹内優騎選手(天神中3年)
女子12歳~14歳の部は、3打差を逆転、最終ホールで決着、神谷そら選手(土岐津中2年

th_DSC_1105

今年の中部ジュニアが終了した。朝のスタートは曇りだったが、まもなく雨が降ってきた。雷雲も心配されたが、しばらくすると晴れ間が出始め、午前9時には真夏日のまぶしい日差し。蒸し暑さが選手たちも応援する父兄たちにもこたえる一日となった。

th_DSC_0896第1日の首位はどの部門もニューフェイス。2日目をどう乗り切るか、注目される中、選手たちはそれぞれに日本ジュニア出場権を目指しスタートしていった。折り返し時点では、各部門ともに上位に大きな変動がなく、このまま逃げ切りもありかと思われた。ところが、勝負は後半になり、動いていった。

最初に優勝者が決まったのは<女子12歳~14歳の部>だった。
2オーバーで首位の藤井美羽選手は前半を終え、一つ伸ばして通算1オーバーに、続いてのは前半34の神谷そら選手で通算3オーバー。他の選手はスコアを崩し、勝負はこの2人に絞られた。後半に入り、2打差が縮まらないまま迎えた17番Hで藤井選手がボギーとして1打差に。さらに最終18番Hで藤井選手はまさかの8打をたたき、神谷選手が鮮やかにバーディを奪い、大逆転。初優勝を決めた。

<男子12歳~14歳の部>は、
3アンダーで首位スタートの清水大翔選手は前半を2オーバーとし通算1アンダー。追いかけたのは、同じ最終組で2オーバーからスタートした竹内優騎選手だった。前半を34で回り通算イーブンパーと、1打差で後半へ。出だしの10番Hで竹内選手はバーディを奪い、二人が並んだ。勝負は2人の一騎打ちの形。そして、ともに1打ずつ落として迎えた最終9番H。よく似たグリーンカラーからのパッティングで、先に2パットでパーとした竹内選手に対し、清水選手は3パットのボギーで勝負あり。昨年の日本ジュニア2位タイの竹内選手が初優勝した。

<女子15歳~17歳の部>は、
初日首位の兼松亜衣選手が順調にスコアを伸ばし、前半で通算3アンダー、2位に6打差をつけて後半に突入した。その後、スコアを落としたものの、他の選手が追い上げることができず、兼松選手が通算イーブンパーで逃げ切った。昨年の中部ジュニアを最下位で終えた兼松選手の素晴らしいリベンジ、大躍進の勝利となった。

最後に決まったのが<男子15歳~17歳の部>だった。
大混戦となったこのクラス。後半のスタート時点で、通算1アンダーが3人、吉川翔都選手、伊藤夏樹選手、田中翔選手、そして、沢田新選手が通算イーブンパー、通算1オーバーに田中伸乃輔選手、長谷川貴優選手と、まさに激戦。1ホールずつスコアが変わり、だれが優勝するのか、プレーオフになるのか、注目を集めた。最終組の吉川、伊藤(夏)、田中選手が接戦を演じている2組前で、沢田選手が早々と通算1アンダーでホールアウト。後続を待つことになった。続いてホールアウトした田中(翔)選手は通算イーブンパー。残るは最終組次第となったが、通算イーブンパーの吉川選手と田中(伸)選手は最終9番Hでバーディを奪えず。通算1アンダーだった伊藤(夏)選手は最終をボギーとしてしまい、万事休す。沢田選手の初優勝が決まったのだった。

今日の結果、日本ジュニアへの出場選手が決定した。
<男子15歳~17歳の部>通算149ストロークまでの16名(シード選手1人を除く)
<女子15歳~17歳の部>通算151ストロークまでの5名
<男子12歳~14歳の部>通算154ストロークまでの8名(シード選手2人を除く)
<女子12歳~14歳の部>通算156ストロークまでの5名
日本ジュニアゴルフ選手権競技は、8月16日(水)~18日(金)に埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部(西・東コース)で開催される。

廣瀬1<優勝インタビュー>

<男子15歳~17歳の部>
最終2組前から、逆転初V
沢田新選手(金沢学院高2年) 143=72、71(35、36)

m15-1 sawada 2首位と2打差の7位タイからスタートした沢田選手は、前半をイーブンパーで折り返した後の、後半1番H、2番Hを連続バーディで通算2アンダーに伸ばし、波に乗った。「昨日はチップインが2回あって、アイアンやアプローチが良くなっていたんです。今日もショットが良くて、ボギーにした5番H以外はパーオンしました。後半の4番Hあたりで後ろの組の状況を知ることができて、自分がトップタイだとわかりました。優勝のチャンスがあるかと思った途端の5番Hのボギーだったけど、その後はパーキープできました」と振り返った。プレーオフがあるかもしれないから待っているようにとアテスト会場で言われた時も、なんとなくキョトンとした様子だったのだが、優勝した気分は?と聞くと、「オドロキです!!」。
北陸のジュニアとしては名の知れた存在で、クラブ選手権優勝や北陸ジュニア優勝の戦歴の持ち主。中部ジュニアには中学1年から5年連続で出場しているが、日本ジュニアには中学3年で一度出場したきり。2度目の日本ジュニアでは、さらなる上を。また、秋の国体少年男子の部石川県代表でも力を発揮して欲しい。

<女子15歳~17歳の部>
昨年最下位から、一年間で大躍進V。
兼松亜衣選手(誉高2年) 144=72、72(33、39)

w15-1 kanematsu2前半を4バーディ1ボギーの33で折り返した兼松選手は、この時点で、2位と6打差をつけ独走状態。後半には3ボギーを叩いてしまったが、後ろの追い上げがなく、2日間首位をキープしての初優勝だった。「去年が最下位だったので、今年はとにかく最下位にだけはならないようにと思って、昨日スタートしました。思ったより緊張しなくてプレーできたのが良かった。今日は、後半になって、優勝もあるかなと思い始めたら、危ないパーばかりになってしまった。最終18番Hは80センチのバーディパットを3パットしちゃいました。横からのスライスラインでしたけど、最初強めに入って、1.5メートルオーバーして次はショート、ボギーパットが一番緊張しました」と心境を吐露。「でも、友達がいっぱい見てくれて応援してくれたので、嬉しかった」。
兼松選手は今年に入って、メキメキ頭角を現している。5月の中部女子あまで4位に入り、日本女子アマへ。そこでは中部勢で2番目の成績を残した。中学校まで小さくて、ゴルフを続けることを悩んでいた彼女が、高校に入り、身長が伸びると同時に、技も心も上向きになった。「教えてもらっている長谷川一弘プロに電話してきます!」最下位からの大リベンジ。一年で人は大きく成長するものだと改めて感じた。

<男子12歳~14歳の部>
日本ジュニア2位タイの力を発揮。
竹内優騎選手(天神中3年) 143=74、69(35、34)

m12-1 takeuchi初日は首位と5打差と出遅れたが、決勝前半で2バーディ34として通算イーブンパーで首位の清水選手と1打差にし、「優勝するぞ〜」と後半に入った。並んで迎えた7番H(524Y、パー5)で2オンして16ヤードを3パット、パーとした時に、「今日は俺の日じゃないのかな」と思ったのだとか。ところが、相手の清水選手もバーディを取れず。次の8番H(371Y、パー4)。清水選手が8メートルのバーディパットを沈めた後に、竹内選手は5メートルを入れ返し、ともに通算1アンダーで最終ホールへ。先にパーで上がった竹内選手に対し、清水選手は3パットボギーで勝負がついた。「あの8番Hがポイントだった。一度は諦めたけど、あそこで踏ん張れた」と竹内選手は振り返った。
今日は何が良かったの?という質問に「まだ、ショットの計算ができてないけど」と答えた竹内選手。聞けば、小学4年生から毎ラウンド、「ショットの計算」をしているのだとか。「1打ずつについて、点数をつけていく方法です。そうすると、どこでミスをしたか、良かったかが見えてくる」という。自分を分析するデータの積み重ねが、今の竹内選手を作り上げてきたのだ。昨年の日本ジュニアで2位タイ入賞。今年も、愛知県ジュニア、中部パブリックで優勝、愛知県の国体少年男子代表と、常に成績を収めている。もちろん、今年の目標は「日本ジュニアで優勝!!」だ。

<女子12歳~14歳の部>
最終18番Hで、逆転の大ドラマ。
神谷そら選手(土岐津中2年) 148=77、71(34、37)

w12-1 kamiya3打差でスタートし、2番Hでは4打差に広がった神谷選手と、首位の藤井美羽選手。後半2打差になって迎えた17番H(367Y、パー4)でそれまで安定していた藤井選手が1.5メートルのパーパットを初めて外しボギーとして1打差になった。そして、最終18番H(519Y、パー5)でドラマが起きたのだった。藤井選手が残り80ヤードのアプローチ第4打をシャンク、さらにグリーンオーバーするなど8打を要してしまったのだ。一方、神谷選手は左手前からの30Y第3打を2.5メートルに寄せ、それを沈めてバーディフィニッシュ。逆に3打差をつけて優勝を手にした。「ずっと負けてるのはわかっていたけど、何打なのかわからなかった。13番Hまでは気にしていたんですけど、自分のスコアが悪くなるのでプレーに集中しようと切り替えた」と神谷選手。「美羽ちゃんとは、普段から富士可児で一緒に練習しているから、お互いによくわかっている。美羽ちゃんは確実に花道から寄せてパーを取ってくるので、私はバーディを取らないと勝てないとは思っていた。でも、勝てて嬉しい」と本当に安堵感といった笑顔。
CGA強化指定選手で、先日の強化合宿でトラックマンでの計測をしたところ、ドライバーのヘッドスピードが48という女子中学生では驚異の数字。飛距離も去年より伸びている。「去年、(長谷川)せらちゃんが日本ジュニアで優勝しているから今年は私が獲りたい」。一年先輩の長谷川選手がそらちゃんの目下の目標だ。

<フォトギャラリー・入賞者・会場風景>