中部ミッドアマチュア本戦第2日 成績表、速報記事を掲載しました

2022.10.21

2022年度(第11回)中部ミッドアマチュアゴルフ選手権競技 本戦

開催日/2022年10月20日(木)・21日(金)

会場/能登カントリークラブ(日本海・はまなすコース)

 

第2日成績表(PDF)

 

 

第11回中部ミッドアマチュアゴルフ選手権競技
2022年10月20日(木)・21日(金)
会場/能登カントリークラブ(日本海・はまなすコース) 7117yd、Par72
参加人数/119名(うち欠場3名)
天候/1R 晴れ、2R 晴れ

 

プレーオフ5ホール目で決着。

前川裕太郎選手(フォーレスト福井GC)が、源野智紀選手(朱鷺の台CC)を制し、初優勝。

 

上位16人に、日本ミッドアマ出場権。


25歳以上の男子ゴルファーの雄を決める中部ミッドアマは、決勝ラウンドも気持ちよく晴れた。会場の能登カントリークラブは来年(2023年)に日本シニアオープンの開催が決まっているコース。昨日の予選ラウンドで選手たちが手を焼いたグリーンは今日はさらに速い11.0に仕上げられていた。その上、朝は少なかった風が徐々に強くなり、午後は海からの強風が球筋にも影響しているようだった。

 

初日首位の76ストロークの3人、60歳の大山碩済選手(ライオンズGC)、32歳の前川裕太郎選手(フォーレスト福井GC)、51歳の臼井達也選手(三好CC)に、77ストロークの源野智紀選手(朱鷺の台CC・42歳)が加わった4人が最終組でスタートした。年代別のような最終組がどんなプレーを見せてくれるのか、興味津々の1番ホール(パー5)。大山選手が左の木の下に打ち込んで出すだけというトラブルでボギースタート、残りの3人は3オンからのパーセーブだった。

 

なかなかバーディが取れない中で、源野選手が4番で右のバンカーから見事なチップインバーディを奪い、スコアを伸ばすと、続く5番、8番もバーディ奪取、最後の9番でボギーとしたが、前半を終えて、通算3オーバーで単独首位に立った。2位は前川選手と臼井選手で通算5オーバー、前の組での原田英明選手(南山CC)が通算6オーバーで続いた。

 

後半に入り、好調な源野選手がリードを保って行くのかと思われたが、10番から波乱が起きた。ここで、源野選手がボギー、前川選手がバーディを奪ったことで、2人が通算4オーバーで並ぶ。さらに難関の11番ショートで、源野選手がダブルボギー、前川選手はボギーとし、前川選手がついに逆転したのだが、次の12番で前川選手がボギーを叩き、再び、2人が通算7オーバーで並んだのだった。

バタバタした2人だったが、14番ロングでともにバーディを奪い、通算6オーバーにすると、その後は、お互いにパーセーブで終盤に。前川選手は16番で第1打を左に曲げたが、木々を避けるフックボールでナイスパーを死守してい他のだが、続く17番ショートで、グリーンを外しボギーとして、源野選手に1打のリードを許した。そして最終18番。オナーの源野選手の第1打は左の林に、そこから出すだけで、残り200ヤード以上の第3打がまたも左の林へ、第4打はグリーン奥へこぼれた。一方、前川選手は、手堅く3オン。ピン奥6メートルほどにつけた。源野選手は絶妙のアプローチで寄せて、ボギーとし通算7オーバー。前川選手がバーディパットを決めれば、勝ちの状況だったが、叶わず、勝負はプレーオフに持ち込まれた。

 

 

1番からサドンデスのプレーオフは強風の中で行われた。まずは1番(パー5)で前川選手が左に大きく曲げ、あわやOB。セーフだったが斜面の上からの難しい状況からナイスショットでパーをひろった。源野選手はピン右エッジからのアプローチが決まらずパーでドロー。そこから、互いに決めきれず、ホールは進み、実に5ホールに及んだ。勝敗が決まった5番(パー4)は、前川選手が第1打を右隣りのホールのフェアウェイまで大きく曲げる。が、そこから、振り切ったショットはグリーン奥まで転がった。一方、源野選手は、左カート道の左からの第2打をグリーン手前へ、そこからのアプローチがピン奥10メートルほど奥へオーバーしてしまう。前川選手のアプローチは寄せきれずピンまで5メートルほどショートした。源野選手は下りのパーパットをうまく打ったが惜しくも外れた。最後は、前川選手が下りのパットをしっかりと決め、ガッツポーズ。1時間近くに及ぶプレーオフは、前川選手の初優勝で幕を閉じた。

 

第3位には、26位タイからスタートし、今日をイーブンパーで回った榊原吉規選手(知多CC)が大浮上して入った。

 

能登CCでの今回の設定はほぼフルバックを使用しており、各ホールは長め。そのため、飛距離の出る選手もパーオンには正確性が要求された。アプローチでいかにピンに寄せて行くかの技術、アンジュレーションのあるグリーンできっちりパットを決められるパッティング術、その上に、海からの風の計算もあり、なかなかに困難を極めたようだった。

 

決勝ラウンドは、日本ミッドアマ出場権をめぐる攻防戦でもあった。そして、カットラインは通算157(13オーバー)。タイが生じたため、マッチングスコアカードにより、決定された。
この中には、いわゆる裏街道からスタートした山本幸広選手(名古屋グリーンCC)、木村雄介選手(鈴鹿CC)も入っている。
日本ミッドアマチュアゴルフ選手権競技は、11月16日(水)〜18日(金)に山口県の下関ゴルフ倶楽部で開催される。


また、4番(137yd、パー3)で島賢司選手(呉羽CC)がホールインワンを達成した。

 

 

<選手インタビュー>

「まさかの優勝に、自分が一番驚いています」
優勝
前川裕太郎選手(フォーレスト福井GC) 151=76、75(37、38)

「10番で、左ラフからのチップインバーディでまだ行けるかなと思いました。そこで並んで、次のホールもボギーで済んだのがよかったです」と振り返り始めた前川選手は、終始笑顔。「練習ラウンドもしないで、初めて回って、まさか優勝がとれるなんて、自分が一番驚いています」。5ホール目の最後のパットは下りの5メートル。毎晩、裕美夫人と練習しているパッティングレールを思い出して打ったそうだ。
製薬会社に勤めている前川選手は転勤で福井に来て1年くらい。ジュニアからゴルフを始め、関西学院大を卒業後、関東にいた頃に関東ミッド本戦に1度出場しただけだったが、夫婦でフォーレスト福井CCに入会して、一気に練習量が増えた。「2人の趣味がゴルフなので、練習もラウンドも楽しく、一生懸命しています。でも、夢だった日本ミッドアマ出場にこんなに早く行けるなんて、本当に嬉しい」。32歳の初々しい優勝だった。

 

2位
源野智紀選手(朱鷺の台CC) 151=77、74(34、40)

「げんちゃん」と皆に親しまれている源野選手は、中部ミッドアマ2度目のプレーオフも残念な結果になった。実に5ホールに及ぶ激闘だった。獲れそうなチャンスを生かすことができなかった。「今日は朝から緊張はほとんどなかったけど、1番の緊張は(競技の36ホール目の)最後の18番かな。パーでいいと思った自分がダメだったかなと思う。それでも、バーディをいくつも獲れたし、惜しいところもあったけど、それが結果なのでしかたないですよね」。ツアープロの比嘉一貴と同じ158センチの小柄ながら、ゴルフに対する情熱はとてもアツイ。トラックマンでのデータ解析も欠かさないとか。表彰式を待っていてくれた仲間たちにも励まされ、「日本で頑張って来ます」と笑顔で締めくくった。42歳。

 

3位
榊原吉規選手(知多CC) 152=80、72(36、36)

初日は80で26位タイだった。5組目の早いスタートでアウト1番でいきなり2.5メートルのバーディパットを決めた。「ショットが良くなくて、とにかくピンポジションを考えながら、ラクな方へ打つことだけを意識しました」という榊原選手は、前半は8番でボギーを打つも我慢のパープレー。そして、後半は10番でバーディ、11番と13番をボギー、16番でバーディを奪う。「10番も16番も嫌いというか苦手なホールだったけど、どちらもバーディが取れたのがよかった。そして、最後の18番が大きかった」。その18番(パー4)は、第1打を右の林に曲げてしまい、8番アイアンで出すだけ。残り80ヤードからピン手前8メートルに乗せた。上って下る難しいラインを入れることができパーセーブしたのだ。通算8オーバーでクラブハウスリーダーとなった時、プレー中のリーダーは通算7オーバーだったため、もしかするとプレーオフもあるかもとの情報を受け、榊原選手はお風呂に入るのをやめて、待つことに。結局、優勝は叶わなかったが、堂々の3位入賞を果たした。「12年連続で日本ミッドアマ出場ができることが一番嬉しい」と榊原選手。左手の腱鞘炎を発症してしまい激痛もあるが、治療を受けつつも、週に5、6回の練習をハードに続けているという。42歳。(写真右が榊原選手、左は5位タイに入った三浦宗樹選手)

 

9位タイ
山本幸広選手(名古屋グリーンCC) 155=82、73(36、37)

初日を82で45位タイとした山本選手は、通称裏街道と呼ばれるインからスタートし、見事に大ジャンプアップ。9位タイで日本ミッドアマの出場権を獲得した。「難しいコースで初日にスコアが出なかったけど、トップとは6打差だったので、今日76を出せたら、チャンスはあるかもと思いスタートしました。そしたら、11番、12番と連続ボギーしちゃって、それでも粘ろうと言い聞かせてプレーしました。徐々にショットとパットが良くなってきて、16番、2番、4番でバーディが取れました」。笑顔で振り返ってくれた山本選手は、見事に3年連続4回目の日本ミッドアマ出場を獲得した。(写真 左から3番目が山本選手)

 

ホールインワンを達成
島賢司選手(呉羽CC)

アウトの4番で決めたエースは、「グリーンにトンと落ちて、スーっと転がって、カップに入った」と島選手。スリクソンの9番アイアン、スリクソンのボールを使用。競技では初となったホールインワンだが、プライベートを含めると8回目のエースとか。おめでとうございます。

 
 

<会場フォト>