中部女子シニア 2R 速報記事、インタビュー、会場フォト

2026.06.05

第25回中部女子シニアゴルフ選手権競技
2026年6月4日(木)・5日(金)
会場/涼仙ゴルフ倶楽部 5733yd Par72
参加人数/136名(うち欠場7名)
天候/1R 曇り、2R 曇り

 

坂野眞珠選手(東濃CC)が大逆転勝利。

通算163ストロークまでの14人が日本女子シニア出場権獲得。

 

第25回中部女子シニアゴルフ選手権競技が終了した。今日の涼仙ゴルフ倶楽部は朝から厚い雲が空を覆っていた。最終組の2組ほど前がスタートする頃には雨も降り出し、気温も18度と低かった。雨はやがて止んだが、風は肌寒く感じられた。

 

初日を2アンダーで回り首位の栗原悦子選手(EGC伊勢大鷲)、4打差の2オーバーの坂野眞珠選手(東濃CC)吉川美香選手(松阪CC)、5オーバーの杉原里見選手(セントクリークGC)の最終組は午前9時にティーオフした。栗原選手は第1打を右のバンカーに入れ、そこからの第2打はピンの奥6メートルほどにオン。バーディパットがピンを1メートルオーバーしたがしっかりとパーセーブをした。坂野選手は第2打をピンの上2.5メートルにつけたが、バーディパットは外れパースタート。杉原選手は下からの10メートル近いパーパットを沈め、吉川選手は第3打を1.5メートルにつけたが入らずボギーとした。2番で坂野選手が第1打を危うく池というミスショットからボギーを打ち通算3オーバーとする一方、栗原選手はバーディパットを外すもパーセーブを続ける。この段階では、5打差があり、ディフェンディングチャンピオンの栗原選手がこのまま優勝していくだろうと誰もが予想した。

 

ところが、栗原選手は4番パー3で短いパーパットを外しボギーとすると、そのあたりからドライバーやショットがやや不安定になっていき、ピンに絡むショットも少なくなった。そして7番パー3でグリーン左にこぼしたアプローチがピンを5メートルオーバー、2パットのボギーで通算イーブンパーとした時、坂野選手は2.5メートルのバーディパットを沈め通算2オーバーとし、その差が2打に縮まったのだ。続く8番パー4で栗原選手が連続ボギーとして、1打差に。さらに9番パー5。左ラフからの第2打が左に大きくそれて、その球が見つからずロストになってしまった栗原選手はここで痛恨のダブルボギーを打ち、パーセーブした坂野選手がついに1打リードして首位に立ったのだった。前半を終えて、勝負はこの2人に絞られていた。

 

後半の10番パー4で、坂野選手がパー、栗原選手がボギーとして2打差となる。11番パー5はともにバーディ。坂野選手は手堅くパーセーブを続ける。一方で栗原選手はパーパットを決めきれずボギーが出てしまうという状況で16番パー3が終わった時点で、坂野選手が通算2オーバー、栗原選手が通算6オーバーと4打差がついていた。しかし、距離のある17番パー4で坂野選手がダブルボギー、栗原選手がボギーとなり、3打差で最終18番を迎えることとなった。パー5で、しかも池もある難しいホールだけに、何が起こるかわからないという場面。坂野選手はドライバーを左方向に打ち、バンカーのヘリに。栗原選手は右サイドのフェアウェイへ。坂野選手はバンカーから出し第3打を池の手前へ運んだ。しかし、第4打はグリーンに乗らず、手前のバンカーに入り、そこからの脱出もショートしピン手前10メートルに5オンとなる。一方、栗原選手は第3打がグリーン手前の短いラフ、そしてピン手前1.5メートルにつけた。皆が固唾を呑む中、坂野選手は「ショートしないように」としっかりパットし、ピンの上1メートルへ。栗原選手がパーパットを沈めればプレーオフも見えてくる展開だったが、残念ながら球は右に逸れた。坂野選手が最後のパットをしっかりと決め切り、大逆転の初優勝を決めたのだった。
 

坂野選手は52歳。中部女子シニアは3度目の出場での初栄冠となった。ただ、坂野選手はルーキーだった2023年、出場権を得た日本女子シニアゴルフ選手権で見事にルーキー優勝を果たしている。「優勝はとても嬉しい。もう一度、日本を獲りたいです」と笑顔で締めくくった。

 

 

★今大会から表彰は優勝から5位までに。

 

 
年々人気が高まっている中部女子シニア。今大会からは5位までの選手が表彰されることとなった。決勝ラウンドでは70台をマークしたのはわずか6選手。コースの難しさや決勝のホールロケーション、風の影響などがスコアメイクを阻んだようだ。3位には最終組の一つ前からスタートした61歳の鈴木選手、5位には最終組の2つ前からスタートした太田選手が入った。

 

優勝 坂野眞珠(東濃CC)      150=74、76(36、40)
2位 栗原悦子(EGC伊勢大鷲)    152=70、82(41、41) 
3位 鈴木裕美(ザ・トラディションGC) 155=79、76(37、39)
3位 吉川美香(松阪CC)      155=74、81(42、39)
5位 太田貴美(セントクリークGC) 156=79、77(38、39)

 

 

★163ストロークまでの14人に日本女子シニア出場権。

 

 

2日間36ホールの競技を終え、通算163ストロークまでの14人が日本女子シニアへの出場権を獲得した。2026年度第33回日本女子シニアゴルフ選手権競技は10月29日〜30日に岡山県の東児が丘マリンヒルズゴルフクラブで開催される。また、タイが生じたため、マッチングスコアカードにより決定された。14人の内訳は50代が13人、60代が1人。決勝で70台をマークした6人は全員が当確。初日に82ストロークの21位タイから出場権を手にした選手も3人(岸貴美子/愛岐CC、松久悦子/岐阜関CC、山本亜由美/CRC白山ヴィレッジ)だった。

 

 

<インタビュー> 

 

優勝
坂野眞珠選手(東濃CC) 150=74、76(36、40)


 

首位と4打差でスタートした坂野選手は「4打差もあるから、優勝を狙うというよりも自分がいいゴルフをできるようにしよう」とスタートした。2番パー4の第1打が左の池ギリギリまで行ってしまいボギーで5打差に広がったが、前半の7番でバーディが決まり、栗原選手のボギーで一気に2打差になり、前半を終えて、まさかの逆転首位に立った。「もしかしたらチャンスがあるかも」と後半に入った坂野選手はバーディパットを決めきれずのパーセーブが続いた。「昨日良かったアイアンが、今日の後半は風と番手が合わなくてショートするホールが多くなりました。ダメだったのは17番と18番の連続ダボです。両方ともティーショットがバンカーのアゴに入って、乗せる80ヤードほどのAWがどっちもショートしてしまった。情けないし、苦しかったですけど、18番の最後のパットだけは絶対に入れなきゃって思いました。今日はそういうのが全然入っていなかったから」と心境を語った。
茨城県育ちの坂野選手がゴルフを始めたのは21歳と遅め。専修大学のゴルフ部に入部したが初心者はおらず場違いと辞めたが、たまたま通りかかった瑞浪で日本女子ゴルフ専門学校があるのを知り入学し、基礎から学んだ。その後はキャディーとして鈴木香織プロに帯同、さらにオー・サタヤプロとは9年ほどお寺で生活もともにしながら優勝も経験した。ゴルフから遠ざかった時期を経て、ダブルス競技に参加してゴルフの楽しさを再発見し、50歳から公式競技へ。そして令和5年5月5日に坂野氏と結婚し、今ではゴルフは生活の一部となっている。「今回の会場の涼仙GCは主人のホームコース。これまでも何度も回っているのも良かったと思います。倶楽部の方たちにも応援してもらい、勝てて良かった」。3年前のルーキーイヤーに日本女子シニア優勝の坂野選手は、「もう一度、日本で勝ちたい」と目標をあげた。隣には、ハーフで首位に立ったとマスター室から連絡が入り、急いで会場に駆けつけていたご主人がニコニコと見守っていた。

 

 

2位
栗原悦子選手(EGC伊勢大鷲) 152=70、82(41、41)


 
初日をただ一人のアンダーで回り、盤石の決勝の予定だった。スタートからしばらくは順調だったように見えたが、微妙なパーパットを外しボギーが先行すると、すっきりしないゴルフが続いてしまった。そして前半最後にロストを含むダブルボギーで逆転された。「9番のティーショットは完璧でした。少しでも前から3打目を打ちたくてショットしたんですが、左にいってしまった。あのホールが流れを変えちゃったかな。楽しくなかった」としょんぼり1日を振り返った栗原選手。ルーキーイヤーから2連覇をして叶わなかった中部女子シニア3連覇の夢はまたも破れた。可愛くておしゃれな服があるからと始めたゴルフに夢中になって、誰もが認める強さを身につけてきた。日本パブリックゴルフ協会(PGS)や日本スポーツマスターズで日本一の称号も獲っている54歳。5月に開催の中部女子アマチュアにも出場し、若い選手たちとの戦いも続けたり、ラウンド中は必ず目土袋を持ちながら歩き目土を欠かさないなどゴルフに対する姿勢は見ていて清々しい。秋に開催の日本女子シニアはぜひ笑顔で終わって欲しいもの。

 

 

3位
鈴木裕美選手(ザ・トラディションGC) 155=79、76(37、39)


 
最終組の一つ前の組だった。「前半を1オーバーで回れたのでに、(日本に)行けるかもしれないと思ったら、後半の10番でボギーになってしまった。でも、12番パー3でバーディが取れて息を吹き返しました。そしたら、また13番でボギーになっちゃった。同組の新海さんがすごく褒めてくれたんです。私は褒められると頑張れるタイプ。バンカーからもうまく出せたりして、なんとか39で回ってこれました」そう振り返った鈴木選手。61歳と今大会から日本女子シニア出場権を得た選手の中では最年長になる。3回目の出場だ。

 

 

3位
吉川美香選手(松阪CC)  155=74、81(42、39)


 
初日を2位タイで回り、最終組でスタートした。1番パー4で第3打をピン手前1.5メートルにつけたが惜しくも外れてボギーとした。ナイスパーセーブも多かったが、惜しいボギーも多かった。実は、吉川選手は昨日の初日、後半に足が攣ってしまい、ホールアウト後に急いで帰り、治療をしてきた。決勝を回ることはできたが、足の張りはまだ取れておらず、痛みも残っていたのだ。それでも、1ホールずつを丁寧に回った吉川選手。通算11オーバーでホールアウトした時、「なんとか枠内には残れたかなあ」とやや不安げな様子だったのだが、結果は3位タイと堂々の上位だった。地元で評判のパン屋さんを経営、毎朝仕込みをしてからゴルフの競技に出ている。三重県女子ゴルフを牽引する存在の55歳。

 

 

5位
太田貴美選手(セントクリークGC) 156=79、77(38、39)


 
最終組から2つ前の組でプレーした。「前半は全てパーオンして、7番までパーセーブを続けられた。今日はいいゴルフができた。ジャンプアップできたと思う。嬉しいです!!」と持ち前の明るさをさらに爆発させた。太田選手はルーキーの昨年大会は2位。最後まで優勝争いをした。2年連続の日本女子シニア出場権を獲得した。

 

 

 

<会場フォト>