日本アマチュア 第1ラウンド(CGA強化指定選手 報告)

2021.06.30

2021年度(第105回)日本アマチュアゴルフ選手権は29日、茨城県坂東市の大利根カントリークラブ・西コースで第1ラウンドを行った。

7時のスタート直後に強雨となり7時58分から26分間の競技中断の措置が取られるなど波乱の幕開けとなった第1ラウンド。鈴木隆太(CCザ・レイクス)、出利葉太一郎(筑紫ヶ丘GC)、益田航(JGAジュニア会員)の3人が4アンダーパーをマークして首位タイに並んだ。

 

益田航(JGAジュニア会員)68 首位タイ
1イーグル・4バーディ・2ボギー 4アンダーパー68
中部アマチュアゴルフ選手権17位で日本アマチュアゴルフ選手権初出場を決めた益田航が緊張を感じさせない自然体のプレーで首位に並ぶ健闘を見せた。10番ホールからスタートの益田は、「ショットも良く、パーオンを逃してもアプローチでしっかり寄せることができた」と前半で2バーディを奪う。後半も2番で3メートル、4番では6メートルを決めて4アンダーパーまでスコアを伸ばすと、5番(パー5)では15メートルはあろうかというイーグルパットを見事に沈めて、6アンダーパー。日本アマ初出場で首位発進と思われた益田だったが、6番(パー3)でこの日初ボギーを喫し、「良い流れが止まってしまった」と、7番でも2メートルのパーパットを決めきれず連続ボギー。しかし、その後2ホールをパーで凌いだ姿は、益田の非凡さを感じさせた。「明日は、良いスコアを狙う…というのではなく、守りのゴルフで。手前から攻めていくマネジメントを徹底したいです」と、首位タイスタートにも浮かれることなく、足元を見つめる冷静さは17歳という年齢を忘れさせる。中部地区からまたひとり、末恐ろしい選手が出現した第105回大会第1ラウンドとなった。

 

湯原光(岐阜国際CC)72 32位タイ
4バーディ・2ボギー・1ダブルボギー イーブンパー72
湯原光は、スタート直後の2番からティーショットを左に曲げて2連続ボギー。5番から2連続バーディでイーブンパーにカムバックした直後の7番でパーオン。しかし、5メートルのバーディチャンスから、まさかの4パットでダブルボギーを喫してしまった。「正直、前半は精神的にもきつかったです」と、出入りの激しい内容、さらに大利根カントリークラブ・西コースの難グリーンの洗礼を浴びた7番のミスに意気消沈した。それでも、「できるだけ、1つずつスコアを戻していこう」と気持ちを切り替えられるのが、湯原の強さ。後半は11番(パー5)で残り220ヤードをユーティリティー4番で10メートルに2オンさせてバーディをダッシュすると、13番も5メートルを沈めて連続バーディでイーブンパーに再びイーブンパーにスコアを戻して、第1ラウンドを終えた。「最初のドタバタしたプレーから見れば、よく耐えることができました。でも、もったいないホールもありましたね」と苦笑いの湯原。「優勝には通算12アンダーパーが必要かと思っていました。今日、イープンパーと出遅れてしまいましたが、明日からは60台を続けて、できるだけそこに近づきたい」と、第1ラウンドのカムバック劇を無駄にしないように誓って、夕暮れ迫るコースを後にした。

 

記事・写真提供/(公財)日本ゴルフ協会