[2016]中部シニア(本戦)2R成績表・記事インタビュー

2016.07.14

平成28年度(第50回)中部シニアゴルフ選手権競技(本戦)第2日成績表・記事を掲載します。

平成28年度(第50回)中部シニアゴルフ選手権競技

開催日/平成28年7月13日(水)、14日(木)
会 場/グレイスヒルズカントリー倶楽部
参加人数/第1日・167名(内欠場8名)、第2日103名(内棄権2名)
距離/6779ヤード、PAR72
天候/晴れ

第2日成績表・・・・・・・button_report_result

シニア3年目、仁川稔朗選手(法仙坊)が「自分を信じて振り抜いて」初優勝

th_DSC_3472第50回、節目となる中部シニアゴルフ選手権競技の決勝ラウンドが終了。初日2オーバーで首位タイに立った仁川稔朗選手(法仙坊)が、今日を1オーバー73とし、通算3オーバーで2位に3打差をつけ、初優勝しました。2位は通算6オーバーで、大西和弘選手(富士可児)と小山正行選手(スリーレイクス)の2人。通算155ストロークまでの15人が、10月26日(水)~28日(金)に春日井カントリークラブ(愛知県)で開催される日本シニアゴルフ選手権競技への出場権を獲得しました。

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決勝ラウンドは昨日の蒸し暑い雨空から変わり、青空そして風が心地よい夏日となりました。最終組は2オーバー首位タイの仁川選手と大山碩済選手(ライオンズ)、3オーバーの森大樹選手(ライオンズ)の3人。首位と4打差までに実に43人がひしめき、大混戦が予想される中、競技がスタートしました。
1番H(360Y、パー4)、森選手がいきなり右へOB、さらに第2打も右にOBを打ち、いきなり9打をたたく大波乱で優勝戦線から後退。仁川、大山選手は危なげなくパーをキープ。そして3番H(195Y、パー3)で仁川選手はピン奥からの3メートルを沈めバーディとして通算1オーバーと単独首位に立つと、その後もパーオン2パットと安定したゴルフを展開。一方、大山選手は5番H(530Y、パー5)で4オン3パットのダブルボギー、さらに8番H、9番Hで連続ボギーとして通算6オーバーと崩れてしまいました。
前半を終え、首位は仁川選手で通算1オーバー、2位は3打差の通算4オーバーで山田真司選手(長良川)、小山選手、中田慎一選手(呉羽)の3人、4打差の通算5オーバーに大西選手と伊藤正達選手(日本ライン)の2人が続きました。

DSC09622後半に入り、仁川選手はますます順調に、ステディなゴルフを続けて、一人旅状態。ところが、14番H(422Y、パー4)で痛恨のダブルボギーをたたいてしまい、この時点で、2組前を行く小山選手と1打差に縮まったのです。勝負がどうなるかと周りが気にかけた矢先、今度は小山選手が17番H(212Y、パー3)でダブルボギーの情報。またも、差は3打となり、仁川選手の初勝利はほぼ確実となりました。ギャラリーが見守る18番H(404Y、パー4)、仁川選手はグリーン手前バンカーからピン4メートルにつけ、それを見事に沈めてパーフィニッシュ。シニア3年目で初の栄冠を手にしました。

日本シニア出場権を獲得した15人

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予想に反してスコアが伸びなかった決勝ラウンド。通算155ストロークまでの15人の中には、通称裏街道のインスタートからも3人が食い込みました。なかでも、第1日に82ストロークで100位タイギリギリで決勝進出を果たした木村雄一選手(名阪チサン)が今日を73のベストスコアでホールアウトし、鮮やかな出場権獲得。一方、最終組の大山選手、森選手が出場権を逃すという波乱の結果となりました。

会場となったグレイスヒルズCCは、南国情緒たっぷりの木々、素晴らしく整ったフェアウェイ、グリーンなど、その美しさを選手たちは心から堪能した様子。「すごく綺麗なゴルフ場で、手入れも行き届いている。」「コースはフェアウェイが狭いうえ、ラフが長かったから、ティーショットがしっかりとフェアウェイにおけるかが大事だった。」「グリーンは大きいから、乗せるにはいいけど、パットはなかなか決まらない。」(写真撮影 内田淳二競技委員長)

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ホールインワン達成
DSC0960017番H(212Y、パー3)でホールインワンを達成したのが、宮本薫選手(桑名)でした。
「右バンカーの斜面に当たって、ピンに向かったボールがそのまま入った。僕は目が悪くて見えなかったんですが、グリーン近くの競技委員さんが拍手をしてくれてわかりました」。ホンマの4番アイアン、ボールはタイトリスト。通算3回目のエースだそうです。

<インタビュー>廣瀬1

「このチャンスを逃したくなかった。自分を信じて、振り抜きました」。
仁川稔朗選手(法仙坊) 147=74、73(35、38)

IMG_2068スタートから終始落ち着いたゴルフでホールアウトした仁川選手。「今日は、気持ちとは裏腹で、リラックスできたように思います。いつものようなショットはできなかった、特にドライバーは良くなかった。それでも、今まで勝てなかった試合の反省から、しっかり振れば左にはいかない、自分を信じて振り抜こう、と決めて、最後まで意識していました。信じれば身体は動くんですね」と振り返った。「それに大先輩の春日井修さんに、シニア入りした3年前に『簡単には勝てないよ、僕も3年かかったから』と言われたんです。ほんとに、3年かかりました」と目を細める。
仁川選手は30歳でゴルフをはじめ、競技は43歳から。法仙坊GCのクラブチャンピオンを連続して取れるようになってから、という遅めの競技デビューだった。順調に競技を続け、上位に顔を出してはいたが、優勝はなかなか手にできなかった。ところが、2年前、ラウンド中にボールが頭に当たるという不運な打球事故にあい、入退院を繰り返すことに。当然ゴルフはできず、1年間クラブを握ることもなかった。それでも好きなゴルフを続けたい一心で、今年になって競技に復活。三半規管の異常は治っておらず、今もふらふらしているというが「付き合っていくしかないらしいです。しかたないですよね」。そんな仁川さんの悲願の初勝利は初日、決勝と首位の完全優勝だった。「1か月前に亡くなった友人の弔いができました。よかった」。仁川さんの目が少しうるんだように見えた。(写真左:仁川選手、右は森潤CGA競技委員)

裏街道最終組から超ごぼう抜き。
木村雄一選手(名阪チサン) 155=82、73(35、38) 13位タイ

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「ベストスコアなんですか」とびっくりした様子だった木村選手だが、3バーディ4ボギーの素晴らしい内容だった。「とにかく、一生懸命回ってきました。15人に入れて、嬉しいですよ」とニコニコだった。(写真、一番右が木村選手)